布団が原因で腰痛!?適切な布団を選びましょう!

みなさんは、布団で気持ちよく眠れていますでしょうか。

人間の人生では、全体の3分の1に該当する時間が睡眠だと言われています。人によって睡眠時間に差はありますが、一般論としては8時間程度の睡眠時間が良いとされています。人の平均寿命を約85歳程度と仮定した際、約248,200時間という膨大な時間が睡眠に費やされているのです。

そのため、快適な睡眠が確保できる布団というのは極めて重要な要素であると言えるのではないでしょうか。

また、品質の悪い布団で睡眠を取っていると体調に異変を生じてしまうこともあるのです。

本記事では、布団と腰痛の関係性について詳しくご説明したいと思います。

腰痛の原因の一つせんべい布団

日本整形外科学会の調査によると、日本全国において腰痛の疾患を持ち合わせている人は約3,000万人程度存在していると推計されています。腰痛の原因特定が可能なパターンが約15%であり、原因特定困難である非特異性腰痛のパターンが約85%とされています。それだけ、日本人にとっては腰痛が身近な症例だということです。

また、その腰痛の原因の1つとして考えられるのが布団です。長年使用し続けることによって、膨らみを欠いてしまった所謂「せんべい布団」が腰痛のゲインの1つとされているのです。 ここからは、何故せんべい布団が悪いのかについてご説明したいと思います。

  • せんべい布団の悪い点
  • せんべい布団になる原因
  • せんべい布団を復活させる方法

せんべい布団の悪い点

私たちが寝ているときに、体を支えてくれる役割を担っているのが敷き布団です。しかし、ご存知のとおり最初はふかふかで気持ちよく睡眠へと誘ってくれる敷き布団ですが、長年使用しているとぺしゃんこになってしまって適切に私たちの体を支えることができなくなってしまうのです。体を支えることができないということは、専門的な言葉を使うと体圧分散ができない結果となってしまいます。

耐圧分散ができないことによって、体において最も負担を強いられる場所が腰なのです。せんべい布団は、ふかふかでなくなってしまっていることによって布団の下の硬さが直接体へと伝播します。そのことによって、筋肉等に余計な負荷がかかり続けた結果、血流が悪くなってしまうのです。敷き布団の品質が悪いことによって、体に対して負荷が作用した部分に痛みをと見なうことなります。

せんべい布団になる原因

それでは、最初はふかふかだった布団がどのようにしてせんべい布団になってしまうのでしょうか。

ここからは、せんべい布団となってしまうメカニズムについてご説明したいと思います。

布団の中身の劣化

布団の中身とは、ポリエステル・ウール・綿わたなど様々となっています。布団の中身の素材は違えど、全ての素材に対して共通して言えることは、素材が経年劣化してしまうことです。全ての素材は劣化します。使い続けると素材は必然的に劣化しますので、綿の切断などが発生します。これらの要因によって繊維が短くなることによって、布団が当初のボリュームを発現できなくなってしまうのです。

布団の中身の絡まり

長年使用し続けることによって、敷き布団の中身の素材は絡まります。最初は絡まりはないのですが、こちらも経年劣化と同様に使用し続けることによって必然的に発生します。それらを起因として、布団が当初のボリュームを発現できなくなってしまうのです。

なお、絡まり方にもよるのですが玉みたいに丸い形状に絡まっている場合においては、適切な力によってほぐすことによって改善させることも可能となっています。

湿気を吸ってへたる

敷き布団の中身の素材に、ポリエステル及び綿を使用している場合は湿気を吸わない素材ですので安心です。しかし、ウール及び綿わたを使用している敷き布団だと素材の性質を起因として湿気を吸ってしまいます。結果、素材が重たくなってしまうことから布団が当初のボリュームを発現できなくなってしまうのです。

せんべい布団を復活させる方法

せんべい布団となってしまうメカニズムについては上述したとおりです。それでは、一度せんべい布団となってしまったものは買いなおさないといけないのでしょうか。

答えは「No!」です。適切な処置を施すことによって、せんべい布団は復活させることができるのです。

ここからは、どのようにしてせんべい布団を復活させられるのかについてご説明したいと思います。

一昼夜干し

敷き布団の素材に左右されることなく、全ての布団に対して効果が期待できます。また、経費をかけずに自宅で取り組むことができますので、非常におすすめの手法となっています。

実施するタイミングとしては、晴れた日であり且つ湿気の少ない日がベストであると言えるでしょう。梅雨時分等の湿気が多いタイミングや降雨が確認できる日などは避けるべきです。

また、一昼夜干しの手順は次のとおりです。

  • 1.17時頃から干す。
  • 2.次の日に晴れたら、黒いビニール若しくは黒い布を被せる
  • 3.途中で裏返す
  • 4.17時に取り込む
  • 5.敷き布団の表面を掃除機でキレイにする

ポイントは、あえて湿気を含ませてから乾かすことです。その行為を行うことによって、敷き布団の膨らみ改善が期待できます。

時間帯については、17時と上述していますが目安であるとご認識ください。主旨は、太陽が沈んだことを確認してから干すことです。そして、24時間後のまた太陽が沈む前に敷き布団を再び室内へと取り込むことが重要なのです。取り込む時間が遅くなってしまうと、せっかく干した人によって蒸発した湿気をまた取り込んでしまうこととなってしまいますので、くれぐれも取り込むタイミングについてはご注意いただきたいと思います。

黒いビニール及び布については絶対に必要と言うわけではありませんが、黒いものを敷き布団に被せることによって太陽の光を収集しやすくして高温環境下を構築できますので、あった方がより高い効果が期待できるでしょう。高温環境下では、敷き布団に包含されているダニなどの害虫を処理してくれる副次的な効果も期待できますので是非とも試して頂きたいと思います。

クリーニングに出す

自宅でできるわけではありませんので、どうしても予算は必要となって来ます。しかし、クリーニングはプロの業者ですので、汚れについてもしっかりと除去してくれます。そのため、非常に高い効果を期待することができます。

クリーニングの店舗まで敷き布団を持って行くのが大変だとお考えの方は、自宅まで取りに来てくれるサービスを展開しているクリーニングもありますのでご利用いただければと思います。

打ち直しに出す

打ち直しとは、現在使用している敷き布団を分解して敷き布団を構成している素材で経年劣化が著しいところを除去して、新材の素材を追加で封入する手法です。

打ち直しでは、敷き布団の生地を切断してしまうため見た目が変わることがデメリットですが、敷き布団のボリュームは必ず復活します。なお、敷き布団の素材がポリエステル・固わた・ウレタン等の素材ではできないこともありますので注意が必要です。

敷き布団を買い替える

最終手段とも言えるかもしれませんが、様々な手法を試してみても改善しないときは新しいものと交換した方が早いと言えるでしょう。

敷き布団を長く使う方法

敷き布団を長く使うためのポイントについてご説明したいと思います。

ポイントは、次の2点です。

  • 1.こまめに敷き布団を干す
  • 2.敷きパッドを使用

上述した2つに共通して言えることは、敷き布団に湿気を貯め込まないようにすることです。湿気を貯め込まないことによって長期間適切に敷き布団を使用することができますので、ご認識いただきたいと思います。

快適な敷き布団を選びましょう

ここまで、布団と腰痛の関係性についてご説明させて頂きました。

敷き布団でお悩みの方にとって、本記事が少しでもお役に立てたのであれば幸いです。