琉球畳の敷き方
みなさんは、琉球畳をご存知でしょうか。
一般的な畳とは使用されている材料が異なっており、元々は沖縄で生産されていた七島イ草を主たる材料として使用している畳です。
一般的なイ草は断面が丸形状をしているのに対し、七島イ草は断面が三角形状となっています。
また、強度に対しても一般的なイ草と比較すると優れており、5~6倍程度強いとされています。
一般的な畳は畳縁がありますが、琉球民では畳縁がないことも大きな特徴となっています。 琉球畳は七島イ草を使用していることから手作業で加工を行っています。 そのため、熟練した職人であっても1日あたり2畳程度製作するのがやっとだと言われることもあるのです。 先述したように、耐久性が極めて高いイ草を手作業で織っているため、質感についても特別なものとなります。
また、琉球畳にはいくつかの敷き方があるのをご存知でしょうか。
代表的な琉球畳の敷き方は、次のとおりです。
祝儀敷き
一般的な琉球畳の敷き方として広く採用されているのが祝儀敷きです。 これは、琉球畳の角が1カ所に集中しないよう配慮された敷き方となっています。琉球畳の歴史は非常に古く、一般家庭に普及したのは江戸時代からだと言われています。 琉球畳が普及しだした江戸時代から、すでに琉球畳の敷き方にはルールが存在していたのです。
江戸時代から、琉球畳の合わせ目が十字となる敷き方は縁起が悪いと判断されていました。 そういった背景から、婚礼といった祝事の行事がある際は琉球畳の角が重なり十字の配置にならないよう配慮されていたのです。
不祝儀敷き
上述したように、祝事などに配慮して琉球畳の合わせ目が十字にならないような敷き方に配慮していましたが、
この不祝儀敷きは逆に琉球畳の合わせ目が十字となるよう配置された敷き方です。
言葉のとおり、縁起が悪いとされて琉球畳の敷き方となっていますので、あまり一般的には差異を要されない敷き方であるとされています。
昔では、日常生活では祝儀敷きを採用おり、葬儀といった弔事が執り行なわれるときに改めて琉球畳の敷き方を変えて対応していたとされています。
現在においても、神社・寺院・商業施設など人の往来が激しい大広間などで不祝儀敷きを採用しているケースがあります。
琉球畳を使用した一般的な敷き方は上述したとおりです。
しかし、琉球畳のメリットはそのデザイン性が高く評価されていることです。
琉球畳はカラーバリエーションが非常に多彩であり、ブラウンおよびグレーなどの落ち着いた色合いの琉球畳から、ピンク・ブルー・オレンジといった非常に明るい色合いの琉球畳まで幅広く取り揃えられています。
これらのカラーバリエーションがあることから、従来の和室のイメージではなく洗練された非常におしゃれな和室を創出することができるのも嬉しいポイントです。
祝儀敷きや不祝儀敷きなどでもおしゃれに魅せることができますが、琉球畳の敷き方としておすすめなのが市松敷きです。 ここからは、市松敷きについて詳しくご説明したいと思います。
市松敷きとは?
琉球畳は、一般的な畳と異なり畳縁がありません。その畳縁がない琉球畳を、畳の目に注目して縦および横が交互となるように敷くことを市松敷きと称しています。
市松敷きを採用することによって畳の目へ太陽の光などが当たった際、その光の当たり方によって同じ琉球畳を設置しているにもかかわらず、琉球畳の色に濃淡が存在するように見えるのです。
市松敷きは琉球畳の目が交互となるように敷きますが、畳の目が交互とならないよな敷き方を並び敷きと称しています。
一般的に、部屋の入り口に対して手前の角に配置される琉球畳の目は縦となるよう配置して、そこをベースとして市松敷きとなるよう交互に敷くことにょってキレイに魅せることができます。
市松敷きを採用することによって、モダンな和空間を創出することが可能となりますので、琉球畳のおすすめの敷き方となっています。
琉球畳を使った市松敷の敷き方
琉球畳は縁なし畳として構成されています。そのため、琉球畳で使用している畳表目積は一般的な畳の畳表と比較すると目が細かい傾向にあるのです。
1本1本のイ草を捩りながら織りこんでありますので畳目の方向が縦と横とで異なる仕様となっています。
また、太陽光の当たり方や人が見るときの角度によっても大きく変化するのが市松敷きの特徴です。
琉球畳の織り方向および光を有効的に利用することを前提として、琉球畳を交互に敷設することで見事な市松模様を再現することができるでしょう。
市松敷きの注意点
市松敷きは、琉球畳の違うカラーを交互に敷設しているわけではありません。
あくまで、畳を見るときの角度や太陽光のあたり方を利用して違ったカラーのように見せていることを理解しなければなりません。
そのため、見る時間帯や人にによってははっきりとした濃淡が必ず再現できるとは断定できないのです。
ですが、畳縁がない琉球畳を畳の目に注目して縦および横が交互となるように敷くことで、市松模様を再現できていますのでその点についてご注意いただきたいと思います。
琉球畳のサイズは、基本的には半畳サイズとなっています。そのため、一般的な畳の1畳と比較すると半分のサイズであると言えます。
従って、正方形などのパターンに敷設しやすいサイズとなっていますので、より一層市松模様を感じやすくなるのではないでしょうか。
また、どうしても1畳サイズの琉球畳が欲しいという方は、メーカーによってはオーダーメイドになるかもしれませんが対応してくれるところもありますので、ご相談されては如何でしょうか。
まとめ
ここまで、琉球畳の市松敷きについてご説明をさせて頂きました。
上述したように、市松敷きは濃淡カラーが違う琉球畳を敷設しているのではなく、あくまで全く同じ琉球畳の目が縦横交互となるように敷設する敷き方です。
単純ではありますが、見た目は非常に美しく、これまでの一般的な和室では再現できなかった和モダンな雰囲気を存分に醸し出してくれるでしょう。
また、某アニメなどでも市松模様は人気となっていますので、カラーによっては子供も大喜びするのではないでしょうか。
琉球畳を採用するにあたって、市松敷きは非常におすすめの敷き方となっていますので、是非ともご検討いただきたいと思います。
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イケヒコ編集部
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