一畳のサイズとは? 何畳だと快適に暮らせる? 更新日: 2022-11-02 投稿日: 2022-05-12 暮らしの知恵畳 部屋の広さを表す単位として畳、あるいは、帖という単位があります。 賃貸物件を探す際や、カーペットやラグなどを購入する際に目にしたことがある方も多いでしょう。 この単位はどちらも「じょう」と読み、広さを表す単位で畳1枚分の広さを一畳、一帖と表します。 一般的には畳を使用している部屋は畳、フローリングのような畳以外の部屋を帖と表記して区別していることが多いようです。 では畳1枚分の大きさとは何平方メートルなのでしょうか? 本記事では一畳(一帖)のサイズや、快適に暮らせる広さについてご紹介します。 目次1 一畳のサイズ1.1 地域による畳の大きさの違い2 物件の広さの単位はそれぞれどの程度?3 何畳だと快適に暮らせる?4 まとめ 一畳のサイズ 畳は長方形の形をしており、畳の長辺は丈(たけ)、短辺は巾(はば)と呼びます。 一般的には縦横比は2:1、畳1枚分の広さは「1.62平方メートル以上」です。 この基準は不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則」によって定められています。(※) 「(16) 住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル (各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。」 ※引用:不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(2022年3月告示) https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/real_estate.pdf 畳1枚分の広さは「1.62平方メートル以上」という規則からわかるとおり、ピッタリ1.62平方メートルではないケースがあります。 なぜなら畳1枚の大きさは、もともと地域によって異なっていたからです。 地域による畳の大きさの違い 畳の文化は江戸時代に始まりました。 当時は畳の大きさにルールはなかったため、それぞれの地域で独自の畳の大きさが存在しました。それが現代まで続いたことで地域差がでたのです。 畳の大きさは、大まかに分けると4種類に分けられ、それぞれに「江戸間」「中京間」「京間」「団地間」という名称が付けられています。 また同じ大きさでも複数の呼び方があり、例えば京間は本間(ほんま)、本間間(ほんけんま)とも呼ばれます。 ほかには、五八間や五六間は畳の丈がそれぞれ5尺8寸、5尺6寸あることから、三六間は丈が6寸巾が3寸あることからなど、畳の大きさに合わせてつけられた名前もあります。 それぞれの大きさや分布は以下の通りです。 名称 一畳あたりの大きさ 分布 江戸間 (五八間・関東間) 丈176cm×幅88cm (およそ1.54㎡) 東日本の大部分(関東、東北、北海道など) 中京間 (三六間) 丈182cm×幅91cm (およそ1.66㎡) 愛知、岐阜、三重、福島、山形、岩手、北陸地方の一部、奄美大島 など 京間 (本間・本間間 など) 丈191cm×幅95.5cm (およそ1.82㎡) 京都・関西・中国・九州 など 団地間 (五六間) 丈170cm×幅85cm (およそ1.45㎡) 公団住宅、アパート、マンション など 一畳あたりの大きさは京間>中京間>江戸間>団地間の順で大きいです。 一番広い京間一畳(およそ1.82㎡)の広さを100%として比較すると、中京間一畳は約91%、江戸間一畳は約85%、団地間一畳は80%ほど。 例えば京間6畳と江戸間6畳では、部屋の広さに1.67㎡ほどの違いがでます。 このため畳の大きさは「京間6畳」「江戸間6畳」といったように、どの種類での大きさなのかが分かるように表記されることが多いです。合わせて平方センチメートルが表記されている場合もあります。 また畳は必ず長方形であるということもなく、部屋の形に合わせて畳の形や大きさを変えていることも少なくありません。 そのためご自宅の畳の張り替えなどを行う際や畳の上敷きを購入する際に、使用中の畳がどの種類かわからない場合は、畳の大きさを実際に測って確認するようにしましょう。 物件の広さの単位はそれぞれどの程度? 部屋や物件の広さを表す単位は畳(帖)だけではありません。 「平米(へいべい)」「坪(つぼ)」といった単位もよく使われます。 平米は「平方メートル」と同じ意味で「㎡」で表され、1平米は1平方メートル(1㎡)です。 坪は家屋や敷地の面積などに使われていた単位で、明治時代に度量衡法で400/121平方メートルと定義されました。 1坪(400/121平方メートル)は一辺が6尺(1間)の正方形で、その面積は約3.3058㎡です。 なお現代においては計量法により、坪の単位を不動産などの取引や証明の際に単体で使用することができません。 面積の単位には平方センチメートル、平方メートル、ヘクタールなどを使います。 では畳(帖)、平米(㎡)、坪といった単位を、それらの面積の単位に換算したい場合はどのように計算すれば良いのでしょうか。 一番覚えやすい方法は「1坪=中京間2畳分=約3.31㎡(平米)」です。 中京間一畳は丈182cm×幅91cm=1.66㎡なので、2畳分の182cm×182cm=3.31㎡は1坪とおおよそ同じになります。 例えば物件において6畳と表記されている場合は、坪単位なら3坪、平方メートル単位であれば3.31㎡の3倍で9.93㎡(およそ10㎡)と計算できます。 ただし「1坪=中京間2畳分=約3.31㎡(平米)」はあくまで目安のため、坪、畳、平米を厳密に換算するには不向きです。 おおよその広さを知りたい時に使用するのが良いでしょう。 何畳だと快適に暮らせる? ここからは快適に暮らせる部屋の広さについてご紹介していきます。 日本では令和3年に国土交通省から「住生活基本計画」という計画が発表されており、ここで誘導居住面積水準という水準が設けられています。(※) 誘導居住面積水準とは「世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準」のことです。 ※住生活基本計画(全国計画)|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001392030.pdf 住生活基本計画には理想的な居住の広さと、最低限の居住の広さがそれぞれ提示されています。 人数について、子どもは1人未満で計算するなど実際には細かく設定されているのですが、理想的な居住の広さを大まかにまとめると以下のようになります。 一般型誘導居住面積水準 都市居住型誘導居住面積水準 1人暮らし 55㎡ 40㎡ 2人以上の世帯 25㎡×世帯人数+25㎡ 20㎡×世帯人数+15㎡ 一般型誘導居住面積水準は、住んでいる場所が都市の郊外や都市部以外で、建物が戸建の場合の水準です。 また都市居住型誘導居住面積水準は、都市部でのアパートやマンションなど共同住宅居住の場合の水準を表します。 これらの面積は寝室やキッチン、トイレ、浴室などを全て含めた広さです。 ・1人暮らしの場合 都心のマンションで1人暮らしをする場合の理想的な広さは40㎡以上。都市部以外で戸建てであれば55㎡です。 畳の単位では、40㎡は約25畳、55㎡は34畳程度に換算できます。 収納スペースや寝室などにゆとりがあり、余裕をもって暮らせる広さと言えるでしょう。 ・2人暮らしの場合 2人暮らしの場合は、都心のマンションなら55㎡以上、都市部以外の戸建てなら75㎡以上が理想的な広さです。 55㎡は34畳、75㎡は46畳程度の広さで、1人暮らしよりも15~20㎡(9~12畳)ほど広くなります。 2人分の収納スペースがしっかり用意できることや、お互いの部屋を持つといった環境が良いということが伺えます。 ・3人家族の場合 3人家族で暮らす場合は、都心のマンションなどなら75㎡以上、都市部以外の戸建てなら100㎡以上の広さが理想とされます。 75㎡は46畳、100㎡は62畳程の広さです。 戸建て100㎡は寝室、子供部屋、リビング、ダイニング、客間など用途に分けた部屋を用意できる程度の大きさと言えるでしょう。 子どもが小学校低学年くらいまでなら2.5人分程度の広さでも良いかもしれません。しかし子どもが成長するにしたがって、子どものための部屋や収納スペースが必要になります。子どもがいるご家庭では、子どもが大きくなっても快適に暮らせる広さを想定しながら物件を選ぶことが大切です。 なお、最低でも必要とされる居住面積は以下の通りです。 最低居住面積水準 1人暮らし 25㎡ 2人以上の世帯 10㎡×世帯人数+10㎡ 1人暮らしにおける最低居住面積水準の25㎡は、畳に換算すると約15畳です。 15畳と聞くと広そうに感じますが、浴室やキッチン、出入口、廊下などのスペースを除くと、自由に使えるスペースは6~7畳程度になるのが一般的です。 そこへベッドや本棚、衣装ケースなどの家具を設置していくため、趣味などのスペースを確保するためにはレイアウトの工夫が必要でしょう。 大人2人で暮らす場合は30㎡が最低水準です。 30㎡は畳に換算すると19畳ほどで、都心部のマンションやアパートではワンルームもしくは1Kのタイプが主流です。 メインスペースは9~10畳程度が一般的ですが、寝室とリビングを兼任しているスペースと考えると、2人で暮らすにはやや手狭になります。 例えばレンタル収納スペースを借りて、普段使わない季節用品を収納しておくといった工夫をすると良いでしょう。 まとめ 畳(帖)という単位は、畳の部屋を見慣れている人にとってはイメージしやすい単位です。 しかし畳の大きさは地域によって異なり、おおまかに分類するだけでも「江戸間」「中京間」「京間」「団地間」の4種類もあります。 不動産の間取りの広さを表示する際には、「一畳は1.62平方メートル以上であること」というルールが定められていますが、下限が定められているだけであって、一畳あたりの広さが明確に決まってはいないため、畳(帖)の単位のみで部屋の広さが表示されている場合に、正確な広さを把握するのは難しいでしょう。 正確な部屋の面積を把握するためには、メジャーなどで実際に部屋の広さを測ることをおすすめします。 また畳に関連する商品などは、一般的には「江戸間○畳」「京間○畳」といったようにどの種類の畳なのかを表示していたり、畳(帖)と合わせて平方メートルの単位で面積を表示しています。 部屋の広さに合わせて畳の上敷きや畳のカーペットを購入する場合は、平方メートルの表示も確認しましょう。 The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 イケヒコ編集部 イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 最新記事 by イケヒコ編集部 (全て見る) 福岡おもちゃ美術館×イケヒコのコラボイベント 「い草枕作り」ワークショップレポート - 2024.03.13 ものづくりラボ‐room1- - 2024.02.27 無垢床×い草で最高にリラックスできるおうち-インテリアコーディネーターがつくるナチュラルな暮らし- - 2023.12.28 関連記事: 畳について解説 畳のサイズは種類によって違う!?畳の大きさや選び方について解説! こたつ布団をコインランドリーで洗濯する方法 「1畳ってどのくらい?」サイズ目安を徹底解説!
部屋の広さを表す単位として畳、あるいは、帖という単位があります。 賃貸物件を探す際や、カーペットやラグなどを購入する際に目にしたことがある方も多いでしょう。 この単位はどちらも「じょう」と読み、広さを表す単位で畳1枚分の広さを一畳、一帖と表します。 一般的には畳を使用している部屋は畳、フローリングのような畳以外の部屋を帖と表記して区別していることが多いようです。 では畳1枚分の大きさとは何平方メートルなのでしょうか? 本記事では一畳(一帖)のサイズや、快適に暮らせる広さについてご紹介します。 目次1 一畳のサイズ1.1 地域による畳の大きさの違い2 物件の広さの単位はそれぞれどの程度?3 何畳だと快適に暮らせる?4 まとめ 一畳のサイズ 畳は長方形の形をしており、畳の長辺は丈(たけ)、短辺は巾(はば)と呼びます。 一般的には縦横比は2:1、畳1枚分の広さは「1.62平方メートル以上」です。 この基準は不動産公正取引協議会連合会の「不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則」によって定められています。(※) 「(16) 住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル (各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。」 ※引用:不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(2022年3月告示) https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/real_estate.pdf 畳1枚分の広さは「1.62平方メートル以上」という規則からわかるとおり、ピッタリ1.62平方メートルではないケースがあります。 なぜなら畳1枚の大きさは、もともと地域によって異なっていたからです。 地域による畳の大きさの違い 畳の文化は江戸時代に始まりました。 当時は畳の大きさにルールはなかったため、それぞれの地域で独自の畳の大きさが存在しました。それが現代まで続いたことで地域差がでたのです。 畳の大きさは、大まかに分けると4種類に分けられ、それぞれに「江戸間」「中京間」「京間」「団地間」という名称が付けられています。 また同じ大きさでも複数の呼び方があり、例えば京間は本間(ほんま)、本間間(ほんけんま)とも呼ばれます。 ほかには、五八間や五六間は畳の丈がそれぞれ5尺8寸、5尺6寸あることから、三六間は丈が6寸巾が3寸あることからなど、畳の大きさに合わせてつけられた名前もあります。 それぞれの大きさや分布は以下の通りです。 名称 一畳あたりの大きさ 分布 江戸間 (五八間・関東間) 丈176cm×幅88cm (およそ1.54㎡) 東日本の大部分(関東、東北、北海道など) 中京間 (三六間) 丈182cm×幅91cm (およそ1.66㎡) 愛知、岐阜、三重、福島、山形、岩手、北陸地方の一部、奄美大島 など 京間 (本間・本間間 など) 丈191cm×幅95.5cm (およそ1.82㎡) 京都・関西・中国・九州 など 団地間 (五六間) 丈170cm×幅85cm (およそ1.45㎡) 公団住宅、アパート、マンション など 一畳あたりの大きさは京間>中京間>江戸間>団地間の順で大きいです。 一番広い京間一畳(およそ1.82㎡)の広さを100%として比較すると、中京間一畳は約91%、江戸間一畳は約85%、団地間一畳は80%ほど。 例えば京間6畳と江戸間6畳では、部屋の広さに1.67㎡ほどの違いがでます。 このため畳の大きさは「京間6畳」「江戸間6畳」といったように、どの種類での大きさなのかが分かるように表記されることが多いです。合わせて平方センチメートルが表記されている場合もあります。 また畳は必ず長方形であるということもなく、部屋の形に合わせて畳の形や大きさを変えていることも少なくありません。 そのためご自宅の畳の張り替えなどを行う際や畳の上敷きを購入する際に、使用中の畳がどの種類かわからない場合は、畳の大きさを実際に測って確認するようにしましょう。 物件の広さの単位はそれぞれどの程度? 部屋や物件の広さを表す単位は畳(帖)だけではありません。 「平米(へいべい)」「坪(つぼ)」といった単位もよく使われます。 平米は「平方メートル」と同じ意味で「㎡」で表され、1平米は1平方メートル(1㎡)です。 坪は家屋や敷地の面積などに使われていた単位で、明治時代に度量衡法で400/121平方メートルと定義されました。 1坪(400/121平方メートル)は一辺が6尺(1間)の正方形で、その面積は約3.3058㎡です。 なお現代においては計量法により、坪の単位を不動産などの取引や証明の際に単体で使用することができません。 面積の単位には平方センチメートル、平方メートル、ヘクタールなどを使います。 では畳(帖)、平米(㎡)、坪といった単位を、それらの面積の単位に換算したい場合はどのように計算すれば良いのでしょうか。 一番覚えやすい方法は「1坪=中京間2畳分=約3.31㎡(平米)」です。 中京間一畳は丈182cm×幅91cm=1.66㎡なので、2畳分の182cm×182cm=3.31㎡は1坪とおおよそ同じになります。 例えば物件において6畳と表記されている場合は、坪単位なら3坪、平方メートル単位であれば3.31㎡の3倍で9.93㎡(およそ10㎡)と計算できます。 ただし「1坪=中京間2畳分=約3.31㎡(平米)」はあくまで目安のため、坪、畳、平米を厳密に換算するには不向きです。 おおよその広さを知りたい時に使用するのが良いでしょう。 何畳だと快適に暮らせる? ここからは快適に暮らせる部屋の広さについてご紹介していきます。 日本では令和3年に国土交通省から「住生活基本計画」という計画が発表されており、ここで誘導居住面積水準という水準が設けられています。(※) 誘導居住面積水準とは「世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準」のことです。 ※住生活基本計画(全国計画)|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001392030.pdf 住生活基本計画には理想的な居住の広さと、最低限の居住の広さがそれぞれ提示されています。 人数について、子どもは1人未満で計算するなど実際には細かく設定されているのですが、理想的な居住の広さを大まかにまとめると以下のようになります。 一般型誘導居住面積水準 都市居住型誘導居住面積水準 1人暮らし 55㎡ 40㎡ 2人以上の世帯 25㎡×世帯人数+25㎡ 20㎡×世帯人数+15㎡ 一般型誘導居住面積水準は、住んでいる場所が都市の郊外や都市部以外で、建物が戸建の場合の水準です。 また都市居住型誘導居住面積水準は、都市部でのアパートやマンションなど共同住宅居住の場合の水準を表します。 これらの面積は寝室やキッチン、トイレ、浴室などを全て含めた広さです。 ・1人暮らしの場合 都心のマンションで1人暮らしをする場合の理想的な広さは40㎡以上。都市部以外で戸建てであれば55㎡です。 畳の単位では、40㎡は約25畳、55㎡は34畳程度に換算できます。 収納スペースや寝室などにゆとりがあり、余裕をもって暮らせる広さと言えるでしょう。 ・2人暮らしの場合 2人暮らしの場合は、都心のマンションなら55㎡以上、都市部以外の戸建てなら75㎡以上が理想的な広さです。 55㎡は34畳、75㎡は46畳程度の広さで、1人暮らしよりも15~20㎡(9~12畳)ほど広くなります。 2人分の収納スペースがしっかり用意できることや、お互いの部屋を持つといった環境が良いということが伺えます。 ・3人家族の場合 3人家族で暮らす場合は、都心のマンションなどなら75㎡以上、都市部以外の戸建てなら100㎡以上の広さが理想とされます。 75㎡は46畳、100㎡は62畳程の広さです。 戸建て100㎡は寝室、子供部屋、リビング、ダイニング、客間など用途に分けた部屋を用意できる程度の大きさと言えるでしょう。 子どもが小学校低学年くらいまでなら2.5人分程度の広さでも良いかもしれません。しかし子どもが成長するにしたがって、子どものための部屋や収納スペースが必要になります。子どもがいるご家庭では、子どもが大きくなっても快適に暮らせる広さを想定しながら物件を選ぶことが大切です。 なお、最低でも必要とされる居住面積は以下の通りです。 最低居住面積水準 1人暮らし 25㎡ 2人以上の世帯 10㎡×世帯人数+10㎡ 1人暮らしにおける最低居住面積水準の25㎡は、畳に換算すると約15畳です。 15畳と聞くと広そうに感じますが、浴室やキッチン、出入口、廊下などのスペースを除くと、自由に使えるスペースは6~7畳程度になるのが一般的です。 そこへベッドや本棚、衣装ケースなどの家具を設置していくため、趣味などのスペースを確保するためにはレイアウトの工夫が必要でしょう。 大人2人で暮らす場合は30㎡が最低水準です。 30㎡は畳に換算すると19畳ほどで、都心部のマンションやアパートではワンルームもしくは1Kのタイプが主流です。 メインスペースは9~10畳程度が一般的ですが、寝室とリビングを兼任しているスペースと考えると、2人で暮らすにはやや手狭になります。 例えばレンタル収納スペースを借りて、普段使わない季節用品を収納しておくといった工夫をすると良いでしょう。 まとめ 畳(帖)という単位は、畳の部屋を見慣れている人にとってはイメージしやすい単位です。 しかし畳の大きさは地域によって異なり、おおまかに分類するだけでも「江戸間」「中京間」「京間」「団地間」の4種類もあります。 不動産の間取りの広さを表示する際には、「一畳は1.62平方メートル以上であること」というルールが定められていますが、下限が定められているだけであって、一畳あたりの広さが明確に決まってはいないため、畳(帖)の単位のみで部屋の広さが表示されている場合に、正確な広さを把握するのは難しいでしょう。 正確な部屋の面積を把握するためには、メジャーなどで実際に部屋の広さを測ることをおすすめします。 また畳に関連する商品などは、一般的には「江戸間○畳」「京間○畳」といったようにどの種類の畳なのかを表示していたり、畳(帖)と合わせて平方メートルの単位で面積を表示しています。 部屋の広さに合わせて畳の上敷きや畳のカーペットを購入する場合は、平方メートルの表示も確認しましょう。