畳のサイズは種類によって違う!?畳の大きさや選び方について解説!

畳のサイズは種類によって違う!?畳メーカーが大きさや畳の選び方について解説!

畳には様々な種類があることを知っていますか?
畳の大きさは一見どれも同じに見えますが、実はその大きさは時代や地域などによって異なっています
この記事では、畳の種類によるサイズの違いについて詳しく解説します。また畳の構造や、畳の選び方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

畳の構造と名称

畳の構造と名称

畳の種類について解説する前に、まずは畳の構造と名称について紹介します。 普段畳の構造について意識することは少ないと思いますが、畳の構造を知ると、畳を選ぶ際やお手入れの際に役立ちますので、ぜひご一読ください。
畳は大きく分けて、以下の3つのパーツに分類されます。

  • 畳表(たたみおもて):畳の表面
  • 畳床(たたみどこ):畳の芯部分
  • 畳縁(たたみべり):畳の縁部分

それぞれのパーツについて、1つずつ詳しく解説します。

畳表(たたみおもて)

畳表とは、畳の表面部分のことです。 畳表は「経糸」と呼ばれる麻や綿の糸と、い草を織り込んで作られています。使用される経糸は、麻や綿、また麻と綿との組み合わせなど様々で、糸の種類によって品質が変化します。
畳の表面に見られる山型の厚みは、この経糸の材質によっても異なります。麻糸など太くて丈夫な経糸を使用した時ほど、山型の厚みが増し、触ったときの凹凸が大きくなります

畳床(たたみどこ)

畳床は、畳の芯部分のことです。畳で最も重要な部分とも言われており、畳の性能を決定づける部分でもあります。 畳床には大きく3つの素材があり、その性質は大きく異なっています。

  • 稲わら
  • 木質ボード
  • わらサンド

3つの中で最も優れている素材は、稲わらといわれています。 稲わらは古くから畳床として使用されている素材で、わらを何層にも重ねて圧縮して作られます。踏んだ時の感触が気持ちよく、耐久性にも優れた素材です。
ただ近年は、わらの生産減少などにより「木質ボード」や「わらサンド」と呼ばれる畳床を使用することが多くなっています。
木質ボードとは端材や廃木材などの再生資源を使用した木の繊維で作った畳床で、これに発泡樹脂系の素材である「ポリスチレンフォーム」を組み合わせてサンドしたタイプもあります。 「木質ボード」や「わらサンド(稲わらとポリスチレンフォームを組み合わせたもの)」は「わら床」と比べて安価で軽量ですが、やや耐久性に欠けるとのデメリットも存在します。

畳縁(たたみべり)

畳縁は、畳の角の補強を目的とした布のことです。 和室に入った際に目につきやすい場所なので、畳縁を変えると部屋の印象も大きく変わります
また近年は、モダンな花柄や子どもが喜ぶ動物柄など様々な柄の畳縁が販売されており、部屋の用途や好みに合わせて自由に選べることも特徴です。

畳の種類とサイズ

畳の種類とサイズ

畳のサイズはどれも同じものに見えますが、実は一種類ではありません。 畳には以下のような種類があり、同じ一畳でも、種類によって大きさが異なります。

  • 京間/本間
  • 六一間
  • 中京間
  • 江戸間
  • 団地間

まずは畳の種類とそれぞれの特徴、サイズについて紹介します。

各畳の1畳のサイズ

以下の表は、畳の種類と使用されている地域、大きさについて簡単にまとめたものです。

種類 地域 大きさ(cm) 広さ(㎡)
京間/本間 関西地方や中国地方、九州地方 95.5×191cm 1.82㎡
六一間 広島や岡山などの山陰地方 92.5×185cm 1.71㎡
中京間 名古屋などの中京地方や北陸、沖縄の一部の地方 91×182cm 1.65㎡
江戸間 関東地方と全国各地 88×176cm 1.55㎡
団地間 アパートやマンションなどの集合住宅 85×170cm 1.44㎡

5つの中では「京間/本間」が一番大きく、「団地間」が一番小さいサイズとなっています。2つの畳を比べると、同じ1畳でも0.38㎡もの違いがあることが分かります。 同じ畳でも、地域によってこれだけ大きさに違いがあるとは驚きですね。

なぜ1畳のサイズが違うのか

では、なぜ畳のサイズは地域によって異なるのでしょうか。畳のサイズが地域によって異なる理由は、地域ごとに家の建て方が異なったためです。
関西地方では、畳を並べてから部屋の大きさを決める「畳割り」と呼ばれる建築方法で家を建てていました。一方、関東地方では、人口増加に伴い、家を建てた後に畳を柱の間にはめ込む「柱割り」と呼ばれる建築方法が取り入れられるようになりました。「柱割り」では柱と柱の間の寸法を測って畳を敷いたため、柱の太さだけ畳が小さくなったのではと言われています。
なお一番小さな「団地間」は、戦後に採用された畳の大きさです。住宅のニーズが高まったことにより、限られた空間を活かしてできるだけ多くの部屋数を確保するために生まれました。

畳を選ぶ3つのポイント

畳を選ぶ3つのポイント

ここまで、畳の構造や種類について紹介しました。しかし普段畳を選ぶ機会は少ないので、「結局畳ってどれを選べばいいの?」とお悩みの方も多いと思います。 最後に、畳を選ぶ3つのポイントについて解説します。

1. 畳表

まずは、畳の表面である畳表に注目します。畳表を選ぶ際に注目するポイントは、以下の2つです。

  • 材質
  • い草の産地

材質

先述の通り、畳表は経糸と呼ばれる麻や綿の糸に、い草を織り込んで作られます。自然素材のい草は下記のような効果があります。

  • 空気をキレイに
  • 湿度調整
  • 吸湿力は綿の2.5倍
  • 抗菌防臭効果
  • 消臭効果
  • 睡眠効率アップ
  • 防炎性
  • 防汚性
  • リラックス効果

しかし、近年ではい草ではなく、和紙やポリプロピレンなどの化学繊維を使用した畳も増えています。 和紙やポリプロピレンといった化学繊維でできた畳には、以下のような特徴があり、部屋の使用用途によっては、い草ではない畳を選んだ方がよい場合もあります。

  • ダニやカビが発生しにくい
  • 日焼けや色あせに強い
  • 水濡れに強い
  • 様々なカラーバリエーションがあり、部屋の雰囲気を変えられる

い草特有の香りはなくなってしまいますが、カラフルな畳を選びたい場合や、和室をお子さんの遊び場にしたい場合など耐久性を重視する方は、 和紙やポリプロピレンといった化学繊維の畳もおすすめです。

い草の産地

い草の産地も注目したいポイントの1つです。い草は大きく分けて、「国産」と「中国産」の2つがあります。 中国産のい草は価格が安いことが魅力ですが、耐久性は国産と比較すると劣ると言えます。 また色加工をほどこしており、自然の風合いが損なわれることもあります。近年は上質な中国産い草も増えているものの、品質の高いものを購入したい場合は国産い草がおすすめです。

2.畳床

先述の通り、畳床は大きく以下の3つの種類に分けられます。

  • 稲わら
  • 畳ボード
  • わらサンド

わら床は稲わらを使用したもので、足ざわりがよく、断熱性や耐久性に優れています。一方畳ボードやわらサンドは、軽くて湿気に強いことが特徴です。 またダニが発生しにくいといったメリットも存在します。
畳床は材質によって値段が変わるため、予算や畳を置く部屋の状況によって選ぶとよいでしょう。

3.畳縁のデザイン

畳縁には様々な色や柄があり、畳縁を変えると部屋の印象も大きく変化します。 例えば、部屋を引き締まった印象にしたい場合は濃い色、優しい印象にしたい場合は薄い色など、与えたい印象によって選ぶことがおすすめです。
また和紙畳などカラフルな畳を選ぶ場合は、畳の色との相性も考えながら選んでみてください。 想像する部屋のイメージやインテリア、家具との相性、部屋の用途などから考えることがおすすめです。

畳選びに困ったらプロに相談しよう

畳選びに困ったらプロに相談しよう

この記事では、畳の種類やサイズ、畳の選び方について解説しました。畳は一見どれも同じ大きさに見えますが、実は複数の種類があり、それぞれの大きさは地域によって異なっています。
また畳を選ぶ際には、畳のサイズだけでなく、材質や畳縁のデザインなどにも注目することがポイントです。 イケヒコオンラインショップでは、畳の張り替えサービスも承っております。老舗メーカーならではの高品質な畳表をお手頃な価格で取り揃えていますので、ぜひご利用ください。

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イケヒコ編集部

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