畳でのアレルギー・ハウスダスト対策 更新日: 2022-11-10 投稿日: 2022-10-24 畳 畳の上に寝転ぶのは気持ちよいですよね。爽やかない草の香りとやわらかい質感の畳が大好きだという方も多いと思います。 身近な畳ですが、お手入れをおこたってしまうと、ダニやハウスダストが原因のアレルギーを引き起こす可能性があることをご存じでしょうか? しかし、畳が危険だということではありません。畳を避けるのではなく正しい知識を身につけ、畳のある生活を思う存分楽しみましょう。 まずはアレルギーが、一体どのようなものなのか見ていきましょう。 畳に付着しやすいアレルギーの原因物質(アレルゲン) アレルギーの症状を引き落とす原因となる物質をアレルゲンと呼びます。畳で引き起こされるアレルゲンの物質として考えられるのがハウスダストです。畳に付着した埃や花粉、ダニの死骸などのハウスダストを吸い込むことが原因になり、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。 ここでポイントなのが、畳そのものがアレルギーを発症させるわけではないことです。畳自体が問題なのではなく、畳に付着したアレルゲン物質がアレルギーを引き起こす可能性があるということです。ですので、日常のケアでアレルゲン物質であるハウスダストを取り除き、継続的に付着を予防できれば、安心して畳を使うことができます。 畳で起こりうるアレルギーを予防する方法 以上のことから、畳に付着するアレルゲン物質を取り除き、付着を防ぐことができればアレルギー反応を予防できることが分かりました。その具体的な予防方法を見ていきましょう。 こまめな掃除を心がける まずは日々の掃除が大切になります。畳掃除の基本は、掃除機かけです。畳の目に沿って優しく行いましょう。あまり強くゴシゴシしてしまうと畳の表面を傷つけてしまいます。 また畳は水分が苦手です。拭き掃除は乾拭きで行ってください。 薄めたお酢で畳を拭く お酢には殺菌作用がありますのでアレルゲン物質の一つでもあるカビの予防になります。水で10倍に薄めたお酢に雑巾を浸し、固く絞ってから畳の表面を丁寧に拭きましょう。 ただし「新しい畳」「表替えしたて半年以内の畳」に酢を使用すると変色する可能性がありますので一度目立たない部分で試してみることをおすすめします。拭いたあとは畳の水分を残さないようしっかりと乾燥させましょう。 水分が残っているとカビが発生してしまう可能性があります。しばらく扇風機やエアコンの風当てておくのも乾燥の手助けになります。 布団や絨毯を敷きっぱなしにしない 布団や絨毯を敷いたままにすると埃や湿気が溜まり、カビやダニが発生しやすい環境になってしまいます。特に布団は要注意です。 人は寝ている間にコップ2杯分もの汗をかきます。就寝時の寝汗を吸った布団は湿気を多く含みますので、万年床にせず、就寝時以外は布団を干したり、片付けたりする習慣をつけましょう。 畳の上に絨毯を敷く場合は、長期間敷きっぱなしになることが考えられますので、除湿シートや防虫シートなどを併用するのがおすすめです。ただしシートを併用する場合でも、定期的に絨毯を外し畳自体に風を当てて乾燥させるタイミングがあるとなお良いでしょう。 換気・除湿をまめに行なう アレルギーの原因になりうるカビやダニは湿度が高い環境を好みます。そのため換気や除湿をこまめに行うことで、カビやダニの繁殖を防ぐことができます。畳に扇風機の風やエアコンの風を当てる、天候によって除湿機などを活用するとよいでしょう。 畳の部屋で使用している座布団などを洗濯・天日干しする カビやダニは畳だけに繁殖するものではありません。座布団などの布や綿の中に繁殖することも。畳の部屋に座布団などを置いている場合は、置きっぱなしにせず定期的に洗濯したり天日干ししたりすることをおすすめします。 ダニの繁殖しやすい条件 ダニ繁殖の条件は気温20〜30度、湿度60%〜80%の状態です。高温多湿になる6月の梅雨時期にかけては繁殖が活発になります。 しかし、気をつけるのは梅雨時期のみではありません。昨今の住宅は保温性や気密性に優れており一年を通して快適に過ごすことができる反面、ダニにとっても温度と湿度が保たれた快適な繁殖環境になる可能性もあります。 夏場の藁(わら)床は危険 ダニ繁殖の条件が揃ってしまうと、繁殖のピークとなる夏場には藁床がダニだらけとなる危険性も。アレルギーの反応を引き起こすことに加え、大量のダニの糞や死骸を吸い込むことにより、もっと重篤なアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため危険です。 畳に住みつくダニの種類 一言でダニと言ってもさまざまな種類のダニがいます。その中でも主に畳に住み着くダニを確認しましょう ヒョウヒダニ類 別名チリダニともいいます。このダニはほぼ1年中見られますが特に高温多湿になる時期に繁殖が盛んになります。おもに人のフケやアカなどを餌にしています。人を指すことはありませんが、その糞や死骸がアレルギー反応を引き起こします。 コナダニ類 コナダニは梅雨時期から夏にかけて繁殖がさかんになります。食べ物のカスや、畳に使用されている藁などを餌にしています。人を指すことはありませんが、繁殖を放っておくとコナダニを捕食するツメダニを呼び寄せることになってしまいます。 ツメダニ類 コナダニやその他のダニを餌として繁殖します。吸血はしませんが人を刺すことがあります。刺されると激しいかゆみが生じ、皮膚に刺された跡が残ることもあります。 ヒョウヒダニとアレルギーの関係 家の中に生息するダニの約9割がヒョウダニと言われています。よってアレルギーの症状はおもにヒョウダニの糞や死骸によって引き起こされている可能性が高いです。アレルギーの症状もさまざまですが、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎の約7割はダニが原因だと言われています。 ダニとカビは同じ環境を好む ダニの好む環境は、実はカビにとっても好条件でもあります。カビも同じように埃や人のフケ、アカを餌としますし、高温多湿の環境を好みどんどん増殖します。ダニを予防することはカビの予防にもつながります。 まとめ 今回はアレルギーの原因となるダニと、その対処法について見ていきました。畳をはじめ私たちの生活空間に生息しているダニを完璧に駆除することは難しいですが、正しい対処を行えば繁殖を抑えることができ、アレルギーやダニ刺されなどの被害を防ぐことができます。 ダニと一緒にカビの繁殖も予防できれば、安心して畳の上で生活することができます。ぜひ参考にしてください。 ダニ・カビに強い畳はこちら The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 イケヒコ編集部 イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 最新記事 by イケヒコ編集部 (全て見る) ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第4回ミーティング イベントレポート - 2024.06.27 ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第3回ミーティング イベントレポート - 2024.06.14 ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第2回ミーティング イベントレポート - 2024.05.21 関連記事: 地域の人たちの温かさにふれた、どんど焼き。思い思いに過ごしたのどかな時間 冷え性の改善におすすめ!今注目の温活とは?オススメの温活グッズもご紹介! い草とは。い草は暮らしを健やかにしてくれる万能の素材! 節分についての豆知識をご紹介。なぜ豆をまくのか。なぜ恵方巻を食べるのか。節分の日にちが毎年違う理由など。
畳の上に寝転ぶのは気持ちよいですよね。爽やかない草の香りとやわらかい質感の畳が大好きだという方も多いと思います。 身近な畳ですが、お手入れをおこたってしまうと、ダニやハウスダストが原因のアレルギーを引き起こす可能性があることをご存じでしょうか? しかし、畳が危険だということではありません。畳を避けるのではなく正しい知識を身につけ、畳のある生活を思う存分楽しみましょう。 まずはアレルギーが、一体どのようなものなのか見ていきましょう。 畳に付着しやすいアレルギーの原因物質(アレルゲン) アレルギーの症状を引き落とす原因となる物質をアレルゲンと呼びます。畳で引き起こされるアレルゲンの物質として考えられるのがハウスダストです。畳に付着した埃や花粉、ダニの死骸などのハウスダストを吸い込むことが原因になり、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。 ここでポイントなのが、畳そのものがアレルギーを発症させるわけではないことです。畳自体が問題なのではなく、畳に付着したアレルゲン物質がアレルギーを引き起こす可能性があるということです。ですので、日常のケアでアレルゲン物質であるハウスダストを取り除き、継続的に付着を予防できれば、安心して畳を使うことができます。 畳で起こりうるアレルギーを予防する方法 以上のことから、畳に付着するアレルゲン物質を取り除き、付着を防ぐことができればアレルギー反応を予防できることが分かりました。その具体的な予防方法を見ていきましょう。 こまめな掃除を心がける まずは日々の掃除が大切になります。畳掃除の基本は、掃除機かけです。畳の目に沿って優しく行いましょう。あまり強くゴシゴシしてしまうと畳の表面を傷つけてしまいます。 また畳は水分が苦手です。拭き掃除は乾拭きで行ってください。 薄めたお酢で畳を拭く お酢には殺菌作用がありますのでアレルゲン物質の一つでもあるカビの予防になります。水で10倍に薄めたお酢に雑巾を浸し、固く絞ってから畳の表面を丁寧に拭きましょう。 ただし「新しい畳」「表替えしたて半年以内の畳」に酢を使用すると変色する可能性がありますので一度目立たない部分で試してみることをおすすめします。拭いたあとは畳の水分を残さないようしっかりと乾燥させましょう。 水分が残っているとカビが発生してしまう可能性があります。しばらく扇風機やエアコンの風当てておくのも乾燥の手助けになります。 布団や絨毯を敷きっぱなしにしない 布団や絨毯を敷いたままにすると埃や湿気が溜まり、カビやダニが発生しやすい環境になってしまいます。特に布団は要注意です。 人は寝ている間にコップ2杯分もの汗をかきます。就寝時の寝汗を吸った布団は湿気を多く含みますので、万年床にせず、就寝時以外は布団を干したり、片付けたりする習慣をつけましょう。 畳の上に絨毯を敷く場合は、長期間敷きっぱなしになることが考えられますので、除湿シートや防虫シートなどを併用するのがおすすめです。ただしシートを併用する場合でも、定期的に絨毯を外し畳自体に風を当てて乾燥させるタイミングがあるとなお良いでしょう。 換気・除湿をまめに行なう アレルギーの原因になりうるカビやダニは湿度が高い環境を好みます。そのため換気や除湿をこまめに行うことで、カビやダニの繁殖を防ぐことができます。畳に扇風機の風やエアコンの風を当てる、天候によって除湿機などを活用するとよいでしょう。 畳の部屋で使用している座布団などを洗濯・天日干しする カビやダニは畳だけに繁殖するものではありません。座布団などの布や綿の中に繁殖することも。畳の部屋に座布団などを置いている場合は、置きっぱなしにせず定期的に洗濯したり天日干ししたりすることをおすすめします。 ダニの繁殖しやすい条件 ダニ繁殖の条件は気温20〜30度、湿度60%〜80%の状態です。高温多湿になる6月の梅雨時期にかけては繁殖が活発になります。 しかし、気をつけるのは梅雨時期のみではありません。昨今の住宅は保温性や気密性に優れており一年を通して快適に過ごすことができる反面、ダニにとっても温度と湿度が保たれた快適な繁殖環境になる可能性もあります。 夏場の藁(わら)床は危険 ダニ繁殖の条件が揃ってしまうと、繁殖のピークとなる夏場には藁床がダニだらけとなる危険性も。アレルギーの反応を引き起こすことに加え、大量のダニの糞や死骸を吸い込むことにより、もっと重篤なアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため危険です。 畳に住みつくダニの種類 一言でダニと言ってもさまざまな種類のダニがいます。その中でも主に畳に住み着くダニを確認しましょう ヒョウヒダニ類 別名チリダニともいいます。このダニはほぼ1年中見られますが特に高温多湿になる時期に繁殖が盛んになります。おもに人のフケやアカなどを餌にしています。人を指すことはありませんが、その糞や死骸がアレルギー反応を引き起こします。 コナダニ類 コナダニは梅雨時期から夏にかけて繁殖がさかんになります。食べ物のカスや、畳に使用されている藁などを餌にしています。人を指すことはありませんが、繁殖を放っておくとコナダニを捕食するツメダニを呼び寄せることになってしまいます。 ツメダニ類 コナダニやその他のダニを餌として繁殖します。吸血はしませんが人を刺すことがあります。刺されると激しいかゆみが生じ、皮膚に刺された跡が残ることもあります。 ヒョウヒダニとアレルギーの関係 家の中に生息するダニの約9割がヒョウダニと言われています。よってアレルギーの症状はおもにヒョウダニの糞や死骸によって引き起こされている可能性が高いです。アレルギーの症状もさまざまですが、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎の約7割はダニが原因だと言われています。 ダニとカビは同じ環境を好む ダニの好む環境は、実はカビにとっても好条件でもあります。カビも同じように埃や人のフケ、アカを餌としますし、高温多湿の環境を好みどんどん増殖します。ダニを予防することはカビの予防にもつながります。 まとめ 今回はアレルギーの原因となるダニと、その対処法について見ていきました。畳をはじめ私たちの生活空間に生息しているダニを完璧に駆除することは難しいですが、正しい対処を行えば繁殖を抑えることができ、アレルギーやダニ刺されなどの被害を防ぐことができます。 ダニと一緒にカビの繁殖も予防できれば、安心して畳の上で生活することができます。ぜひ参考にしてください。 ダニ・カビに強い畳はこちら