ダニが増えずに減っていく寝具「滅ダニ®布団」開発ストーリー。ダニ0への挑戦

開発者:中村八大(なかむらはちだい)
イケヒコ・コーポレーションに入社して29年。商品部の執行役員常務。
商品部と営業部の兼任から開発部へと、モノづくりに関連する部署を次々に任され、4年前に寝具部門へ。
人知れず数々のヒット商品を生み出し、インテリア業界の歴史をつぶさに見てきた男。 趣味は釣り。
商品部と営業部の兼任から開発部へと、モノづくりに関連する部署を次々に任され、4年前に寝具部門へ。
人知れず数々のヒット商品を生み出し、インテリア業界の歴史をつぶさに見てきた男。 趣味は釣り。

(ダニの増殖を99%抑制する滅ダニ布団)
目次
防ダニではなく滅ダニ。滅ダニ布団とは?
今回の開発ストーリーを書くにあたって、まずは製品をご紹介しよう。
当社の寝具開発担当、中村が携わったこの滅ダニ布団とは、商品名にあるよう、ダニ0へ挑戦すべく開発された寝具だ。ダニの増殖を99%抑制する特殊なシート(通称:滅ダニシート)を使用している。ラインナップは、掛布団と敷布団。
(※「滅ダニ」はイケヒコ・コーポレーションの商標登録です。)
当社の寝具開発担当、中村が携わったこの滅ダニ布団とは、商品名にあるよう、ダニ0へ挑戦すべく開発された寝具だ。ダニの増殖を99%抑制する特殊なシート(通称:滅ダニシート)を使用している。ラインナップは、掛布団と敷布団。
(※「滅ダニ」はイケヒコ・コーポレーションの商標登録です。)
ダニをその場に寄せ付けない”防ダニ”と違って、ダニの増殖を抑える技術が”滅ダニ”だ。
滅ダニシートは、ダニの外殻成分に反応し、その合成を阻害する特殊効果を持つ。
つまり、滅ダニシートを介すと、ダニの卵は”ダニ”を形作ることができない。孵化できない。
結果的にダニが増殖せず、徐々に数自体が減っていくというメカニズムだ。
つまり、滅ダニシートを介すと、ダニの卵は”ダニ”を形作ることができない。孵化できない。
結果的にダニが増殖せず、徐々に数自体が減っていくというメカニズムだ。
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(お客さまが本当に欲しているモノが何なのか?を探す日々)
不満の根底にある潜在的なニーズを調査
この滅ダニ布団も、不満買取センターから買い取った布団に対する消費者の不満解消が始まりだった。約2,500件にも及ぶコメントを日夜、分析する作業。PCで機械的に単語を拾う分析ではなく、1件1件のコメントを全て解読していった。
そんな中、中村はふと思う。
この2,500人の人たちが本当に欲しているモノや、解消したいコトは何なのか?と。
この2,500人の人たちが本当に欲しているモノや、解消したいコトは何なのか?と。
「顕在化されたニーズというのはもう既に商品があるんですよ。防ダニとか抗菌防臭とか。でも不満を読んでいたら、もっと潜在的な部分があるんじゃないかと思い始めたんです。」
暮らしの中でダニが一番繁殖しやすい場所が布団であることから、ダニアレルギーに着目した中村。
「ダニに関していえば、刺されたくないというよりは、アレルギー反応が気になるという方が多いんじゃないか、と思い始めました。実際分析した不満にも、『ダニが嫌』『ダニが気になる』という意見は多数あったが、『刺されて痒くなるのが嫌』というのは数人しかいなかったんです。ということは、ダニに対する不満や不安はイコール、ダニだけでなくダニアレルギーの問題とか、単に清潔感を感じないとか、そういうものが本当の不満なのではないかなと。」
以上の仮説から、抗アレルギー機能付きの防ダニ寝具の開発に取り組み始めた。
「潜在的な不満を解消するには、単に防ダニだけじゃなくて、ダニのアレルギー症状を引き起こす原因物質(アレルゲン)の軽減が必要だろうということで、まずは防ダニ抗アレルギー寝具をつくりました。そうして1年くらいが経ち・・・この”滅ダニ”の技術に出会ったんです。」
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(滅ダニシート=ダニがいなくなるシートの試験結果)
シックハウス診断士との出会い。滅ダニシートの開発。
きっかけはシックハウス診断士との出会いだった。
防ダニ抗アレルギー寝具を開発した1年後くらいの話だ。
シックハウス診断士との出会いの中で中村は、
- シックハウス症候群(※)の原因は科学物質だけでなく、ダニやカビなどの生物的な要因もあること
- ダニの増殖を抑制する薬剤があること
- その扱いに長けた特許技術を持つ会社があること
を知る。
「今うちにある防ダニ寝具には抗アレルギー機能がついてはいるものの、結局そこにあるものしか解決できない。でも布団は、住まいの中で最もダニが繁殖しやすい場所。
ダニの増殖抑制効果を布団で発揮できるなら、ダニの絶対数が減らせる!数が減るから、ダニアレルゲン自体の減少も見込める!これなら、お客さまの不満を大元から断ち切れるのではないか!」
そう思い立った中村は、技術者と連絡をとり、滅ダニシートの共同開発に至る。
そうして出来上がった特殊なシートを、掛布団敷布団内に挟むことで、”滅ダニ布団~ダニ0への挑戦~”が完成した。その場にダニを寄せ付けない防ダニ効果とは一線を画した、まさに画期的な布団なのだ。
(※)シックハウス症候群とは、住宅の建材や内装材から放出される化学物質や、室内の空気汚染から生じるさまざまな体調不良のこと。
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(指で挟んである不織布が滅ダニシートの正体)
ダニの習性を利用した滅ダニ布団のメカニズム
今度は、滅ダニ布団のメカニズムについてご紹介しよう。
滅ダニ布団の最大の特長は、布団内に使用している滅ダニシートである。
シートの効果は、前述した通り、ダニを形成する成分の合成を阻害することで、卵が孵化できなくなる。つまり、ダニの増殖を抑制する。
ダニは約3ヵ月ほどの寿命の中、100個の卵を産む。
1匹が100匹になり、100匹が10,000匹になる爆発的な増殖力だ。
その1匹1匹の増殖力が、シートに塗布された薬剤により機能しなくなるので、ダニを滅する=滅ダニというネーミングになった。
滅ダニ効果を最大限に発揮するために、布団の構造にも中村のこだわりがある。
「明るくなると暗いところへ潜るという、暗所を好むダニの習性を利用しました。暗いうちに湿った薄暗いところから這い出てきて、表面でエサを探します。そして、また明るくなると暗所へ戻ります。その出たり入ったりの時に、必ず滅ダニシートを通過するような作りにしています。」
「ダニは繊維を掴んで移動します。滅ダニシートが薄い布であれば、通過する際の接触も少なくなります。滅ダニの効果がきちんと発揮されるには、ダニの接触面も多くなければなりません。そこで、シートに少し厚みのある不織布を採用しました。」
滅ダニ掛布団も敷布団も、生地の下に不織布の滅ダニシートが組み込まれている。
夜中、生地の表面でエサを探すダニが、朝方になるとシート内を通って内部に潜るというメカニズムだ。
布団以外でもダニは繁殖するので、すぐにいなくなるわけではないが、滅ダニシートを介することで増殖もせず、徐々に絶対数が減っていく。
もちろん人体やペットに対して悪影響はないので、ご安心いただきたい。
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(開発中の寝具について談笑する中村と江口)
中村にとってのモノづくりとは?
滅ダニ布団ストーリーは以上となるが、最後に、この本当に求められているモノを作った、中村にモノづくりについて聞いてみた。
「私にとってモノづくりは、ヒントの積み重なりでした。全く違うところからの発想が、とあるきっかけで繋がり、ひとつの製品ができる。しかもそれはお客さまやバイヤーさんが欲しいものではならないし、時代時代で変わってくる。いかに多くの情報を素早く見つけ蓄積し、たくさんの引き出しから考えや思いを繋げられるか、これに尽きると思います。」
これからのモノづくりについて―
「多様化された世の中、いかにニッチな部分にモノを届けられるか。
大多数が欲しいものはもう既にある。ただ少数派が必要としているモノはなく、困っていたり不満になっていたりする。そこに彼らが欲しいモノを作って届けていきたい。」
と、柔らかな眼差しで語った。
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滅ダニ布団のラインナップ
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