「部屋はフローリングだけど、畳で寝るのが好き」「和テイストの部屋にしたいけど、寝るときはベッドがいい」など、様々な理由から畳ベッドを選ぶ方は少なくありません。 ただし、畳ベッドにはメリットもあればデメリットもあり、納得のいく畳ベッドを手に入れるためには、いくつかのポイントをおさえた上でのベッド選びが大切です。 ここでは、そんな畳ベッドの選び方や、頻度・状況別の畳ベッドのメンテナンス方法についてご紹介します。

畳ベッドとは床板部分が畳になっているベッドのこと

畳ベッドの最大の特徴は、通常のベッドのように床板部分にマットレスが乗っているのではなく、畳が乗っているという点で、畳ベッドの場合は基本的に敷布団を敷いて寝ます。そのため、マットレスの沈み込みが苦手という方や、マットレスにカビが生えることや埃が立ちやすい点が気になるといった方が選ばれることも少なくありません。 また、布団を取ればベッドの表面は畳になっているので、小上がりのようにして使うことも可能です。畳ベッドは、畳特有の快適さが得られるだけではなく、畳ベッドがあるだけで、室内のイメージをぐっと和のテイストに変えることのできる家具といえるでしょう。

畳ベッド選びのポイント

畳ベッドと聞くと、オーソドックスなマットレスタイプのベッド選択肢がないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最近ではその快適さや機能性から、様々なタイプの畳ベッドが販売されています。 ベッドは大型家具ですし、基本的に一度購入すると長く使用するものです。また、毎日使うものであり、多くの人にとっては一日の中で一番長く使う家具であるとも言えます。そのため、畳ベッドを購入する際は、慎重かつ以下のポイントを押さえた選び方をしましょう。

素材

畳といえば「い草」のイメージが強いですが、実はい草だけではなく、最近では人工素材で作られた畳も登場しています。天然のい草ならではの香りや風合いはありませんが、質感や見た目は天然の畳と見分けがつかないほどです。人工素材で作られた畳の最大のメリットは、カビが生えにくい点や、汚れに強い点です。 基本的に価格は天然のい草で作られた畳よりも高くなる傾向がありますが、日頃のメンテナンスの手間を極力減らしたいという方や、ペットを飼っているなどの理由から汚れることが心配な方には人工素材の畳もおすすめです。

畳の産地

畳ベッドを選ぶ際には畳の産地にも注目しておきましょう。というのも、現在日本ではい草を栽培する農家が減っており、国産のい草はかなり希少価値が高く、値段も効果だからです。しかし、畳ベッドに限らず畳製品が多く流通しているのは主に中国などの外国産のい草を使用しているためです。外国産の畳は流通量が多いため国産と比較すると安価ですが、輸送時などのトラブルなども含め品質については国産には劣ります。 したがって、より上質な物を求める方にとっては畳の産地は必ずチェックしておきたいポイントです。ただ、外国産のい草であっても、品質の良いい草もあります。それは中国四川省で栽培されるい草です。四川省のい草は国産のい草と品質が近いと言われているため、国産のい草を使った畳の入手が難しい場合は、四川省のものを検討してみても良いかもしれません。

収納の有無

畳ベッドの購入を検討しているものの、部屋に対してベッドの占める割合が高く悩んでいるといった方には、ベッド下収納があるタイプがおすすめです。収納があるタイプの畳ベッドには、大きく3種類、収納部分が引き出し式になっているものと、畳部分がはね上がるタイプのもの、畳を蓋のように取り外して使うものがあります。 引き出しの式の場合は、引き出しを引いた時のスペースも確保する必要がありますし、蓋のように畳を動かすタイプの場合には多少の力も必要になるでしょう。そのため、収納付きのベッドを選ぶ場合は、お部屋の広さや使う人の年齢なども考慮しましょう。 また、収納付きのベッドの場合は、収納のないタイプのベッドと比較すると畳の下の通気性が悪くなりがちです。そのため、カビの発生が気になる方や、部屋の面積に十分にゆとりがあり、ベッド下の収納まで必要がないという方は、収納のないタイプもおすすめです。

畳のサイズや重さ

この後の項目でもお伝えしますが、畳ベッドを使う場合には、定期的に畳を天日干しする必要があります。そのため、ベッドに使われる畳のサイズについてもチェックしておきたいところです。一枚の畳で構成されているものもあれば、2枚になっていたり、折りたたんで運べるタイプのものもあります。メンテナンス時に畳を動かすことを想定し、畳のサイズや重さについてもあらかじめチェックしておくことをおすすめします。

畳ベッドのメンテナンス方法

ここまで、畳ベッド選び方についてご紹介してきましたが、ここからは実際に畳ベッドを購入した際のメンテナンス方法について、ケース別にご紹介していきたいと思います。基本的にはカビを生やさないことがメンテナンスの大きな目的です。より長く、快適に畳ベッドを使い続けるためにも、メンテナンス方法についてもチェックしておきましょう。

毎日のお手入れ

畳には、余分な湿度は吸収し、乾燥していると水分を放出するという特徴があり、室内の湿度を適度に保ってくれるというメリットがあります。しかし、布団を敷いたままにしておくと、畳に含まれた水分がうまく放出されず、カビが生える原因となってしまいます。そのため、畳ベッドを使う場合は、起床後に布団を3つ折りにし、頭側もしくは足元側に寄せておくようにしましょう。日替わりで布団を置く位置を変えたり、部屋の換気をできるだけ毎日行うこともカビ予防になります。

定期的なお手入れ1:掃除機をかける

休日など、時間に余裕がある時には、カビの栄養となるほこりを取り除くためにも、定期的に畳に掃除機をかけましょう。掃除機のかけ方のポイントは、畳の目に沿って使用すること。そして畳を傷めないようにゆっくり優しくかけることも大切です。

定期的なお手入れ2:畳の配置替え

マットレスでも同様のことが言えますが、毎日同じ位置で寝ていると、どうしても体重がかかりやすい部分とそうでない部分が出てきてしまいます。畳部分を動かすことが可能なベッドであれば、定期的に畳の配置を変えて、クッション性を均一に保てるように心掛けましょう。

定期的なお手入れ3:畳の天日干し

畳を取り外すことが可能であれば、半年に1回程度、転機の良い日には畳を天日干ししましょう。この時、畳表に日が当たると色あせを引き起こす可能性があるため、畳表は裏側にして壁などに立てかけるようにして干しましょう。風通しの良い日陰であれば、畳表を上にしても問題ないでしょう。

自分に合った選び方と正しいメンテナンスで快適な毎日を

畳ベッドは室内の湿度調整や消臭効果、リラックス効果などもある魅力的な家具のひとつです。現在ではマットレスのベッドと同じように、い草の種類やデザイン、機能性などさまざまなタイプのものが販売されていますので、購入の際には是非ご自分のライフスタイルや部屋の広さなども考慮して、理想の畳ベッドを手に入れてください。 また、長く使うものだからこそ、日々のメンテナンスや定期的なメンテナンスも忘れずに、カビを発生させないように注意しましょう。 なお、イケヒコオンラインショップでも、畳ベッドやい草を用いた商品を多数取り扱っております。畳やい草の風合いがお好きな方はぜひチェックしてみてくださいね。