日本人には古くから親しまれている敷布団。住環境が変化している現代でも、布団を好んで使う方は多いのではないでしょうか。 敷布団は、定期的に手入れを行ったり、使い方に気を付けないと、カビの温床となる恐れもあります。
今回は、すぐに取り入れられるカビ対策や、具体的な手入れ方法などについてご紹介します。敷布団を使用している方はぜひ参考にしてみてください。

敷布団のカビ対策

長期間敷いていた布団をめくってみると、布団裏にカビがびっしり生えていたという経験はないでしょうか。 できれば経験したくないですが、布団の使用環境によっては敷布団にもカビが生えることがあります。

気づかずに使い続けると、布団周辺がカビ臭くなったり、アレルギー症状など健康に影響を及ぼす恐れもあるので注意が必要です。 敷布団を使う際は、しっかりカビ対策を行うようにしましょう。

敷布団にカビが生える原因

敷布団に繁殖するカビは、布団にこもった湿気や不衛生な状況が主な原因といえます。 特にフローリングなどの床に敷布団を直接敷いている場合、寝ている間に布団が吸収した汗などを放出する空間がないため、布団に湿気がこもってしまいます。 また、人間の皮脂や髪の毛、ホコリなどがたまった不衛生な状態もカビ繁殖しやすい環境となるので注意が必要です。

カビ対策

敷布団のカビ対策を行う際、大まかに分けて、湿度や湿気の対策と布団を綺麗な状態に保つことが最も重要になります。 湿度や湿気対策は、床と布団が密着した状態にしないよう、さまざまなアイテムを使った工夫が必要となります。 また、布団を綺麗な状態に保つためにも、自分でできる定期的な手入れを行うようにしましょう。

湿度・湿気対策

敷布団のカビ繁殖を抑えるためにも、カビの発生原因となる湿度や湿気の対策をとらなければなりません。 敷布団自体の風通しを良くすることや、湿気をコントロールすることが大切です。以下の4つを参考にしてみてください。

①すのこを使う

フローリングなどの床に直接敷布団を敷く場合は、床と布団との間に湿気がこもるのを防ぐために、すのこを使うと良いでしょう。 床と布団との間に隙間を設けることで、通気性が良くなり、風の通り道を作ってくれるのでカビ対策にもぴったりです。 プラスチック製のものから天然の木材を使用したものまで、素材もさまざま。使いやすさや機能性を考慮して自分に合ったものを選ぶと良いですよ。

4つ折りタイプのすのこなら、立てるだけで布団干しすることが可能。 また、ロールタイプのものは収納しやすいというメリットがあります。 ただし、木材などを使用した自然素材のものは、使用状況によってはすのこ自体にカビが発生してしまう恐れもあります。 布団の敷きっぱなしに注意したり、定期的に陰干しするなど、すのこ本体のカビ対策も忘れずに行いましょう。

②置き畳・ユニット畳を使う

すのこと同じような使い方をするものとして、「置き畳」や「ユニット畳」があります。
みなさんご存知のあの畳ですが、今では、フローリングの上に簡単に敷くことができるもの、もあるんです。 しかも、敷布団の下に敷くもの専用のものまで出来ており、それが大人気なんです。湿度の吸収はもちろん、今の時期にはうれしい抗菌性の力もあるんです。

さらに、においの原因になる物質を消臭しますので、汗臭や加齢臭が気になる方にもおすすめです。
とっても軽いつくりになっていて、3つ折り、5つ折りタイプになっていますので、サッと立てかけるだけで簡単に日陰干しができます。 また、乾いた布でサッと拭くだけの簡単お手入れなのも、うれしいポイントですよね。
敷布団を畳んだ後にも、日中は敷物として使えるのもとっても便利です。 お子様のお昼寝や、遊び場としてもご活用下さい。

③湿気取りシートを使う

敷布団の下にすのこを設置するのが難しい場合、湿気取りシートを使用する方法もあります。 シートなので薄くて寝心地が変わらず、気軽に取り入れられるのが魅力的。 寝ている間の汗などを吸収してくれて、ジメジメとした季節でも就寝中の不快感を軽減してくれます。

床と布団両方からの湿気を吸収するので、床部分に湿気がたまらず、カビ対策にも良いでしょう。
敷布団だけでなく、ベッドパッドやマットレスの下など、あらゆる就寝環境で使えるものが多いので、一つ持っておくと便利ですよ。 より衛生的に使いたければ、洗濯機で丸洗いできるタイプのものや消臭力に優れたものを選ぶと良いでしょう。 カビ対策としてだけでなく、気になる加齢臭や汗臭が気になる方でも安心です。

④天日干し

カビの発生から布団を守るためには、布団の中にたまった湿気を定期的に放出することが大切です。 そのため、天気の良い日には外で布団を天日干しすると良いでしょう。 太陽の光は殺菌効果も期待できるため、カビ対策にも役立ちます。

ただし、既にカビが発生している場合、天日干しだけでは元の状態に戻すことはできません。 まずは綺麗にカビを除去してから、天日干しを行うようにしましょう。月に2~3回、片面ずつ行うのが理想的ですよ。
カビ対策だけでなく、湿気を放出することから布団の触り心地が変化したり、ダニ対策も期待できます。

布団を清潔な状態に保つ

カビ対策を行ううえで、まずは布団を清潔な状態にしておくことが大切です。 カビを発生させないために定期的な掃除や洗濯を行うことが重要ですが、万が一カビが発生してしまった場合は、クリーニング店に依頼する方法もあります。 また、あまりにも全面的にカビが生えている場合、使い続けるのは危険です。 布団の状態に合わせて適切な処置を行うようにしましょう。

①掃除

皮脂やホコリなど、敷布団についた汚れを放置するとカビの発生原因にもつながるので、布団周りの掃除は定期的に行うようにしましょう。 布団上の掃除はハンディタイプの布団クリーナーが一般的ですが、機能性はものによって違います。 布団に付いたダニや花粉、ホコリなどのハウスダストを除去できる、吸引力に優れたものがおすすめです。 また、床と布団の間も掃除機を使ってこまめに掃除しましょう。 万が一カビが生えってしまった場合は、重曹水や消毒用エタノールなどを用いて除去することもできます。

②コインランドリーで洗濯する

サイズが大きくて厚めの敷布団は、家の洗濯機では丸洗いが難しく、洗濯方法に困っている方は多いのではないでしょうか。 一般的なファミリータイプの洗濯機だと、容量は大体7~8kg前後。敷布団を丸洗いしたくても家の洗濯機の容量に収まるのか心配ですよね。

コインランドリーの場合は、洗濯量に応じたさまざまな容量の洗濯機を置いているため、敷布団の大きさに合った洗濯機で洗うことができます。 洗った後はそのまま乾燥機で乾かすこともできるので、クリーニングのように時間がかかりません。
ただし、素材によっては、乾燥機が使えないものや傷みやすいものもあるため、洗濯表示を確認して行うようにしましょう。

③クリーニング

表面だけでなく内部にまで浸透したカビは、自分の力ではなかなか完璧に取り除くのは難しいでしょう。 自分で行うケアに自信がない方は、クリーニングに出してプロに依頼するという方法もあります。

クリーニングに依頼した場合の料金相場は、布団一枚につき大体2,000~7,000円前後。 完了までに1か月程度かかる場合もありますが、カビを確実に除去したい方は、思い切ってクリーニングに出してしまうのもおすすめですよ。 なかにはカビ除去に対応していない業者もあるので、クリーニング内容や料金比較を行ってから依頼するようにしましょう。

④捨てる

定期的なカビ対策を行わずに布団を使い続けた結果、カビの黒い汚れが布団全体に広がり、気づいた時には手遅れ…なんてこともあり得ます。 特に布団を敷きっぱなしにしていたり、シーツを付けっぱなしにしていると、床との布団の間のカビに気づかず使い続けてしまうこともあるでしょう。

あまりにも全体的にカビが広がっている場合、根源から除去するのは難しく、手入れをしながら使用してもかえって不衛生になることもあります。 全面的にカビの生えた布団は処分し、使用場所のカビ対策を行ったうえで敷布団を新調するのがおすすめです。

まとめ

今回は、簡単に取り入れられる敷布団のカビ対策についてご紹介しました。 布団にたまった湿気を放出させるためにも、敷布団下の通気性を確保することが大事です。 また、不衛生な環境もカビの発生原因となるため、布団上だけでなく、布団の下や周辺のこまめな掃除を欠かさないようにして清潔に使いましょう。

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イケヒコ編集部

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