ラグ・カーペットのカビを退治する方法や予防 更新日: 2022-09-16 投稿日: 2022-08-11 暮らしの知恵 ラグやカーペットは一度敷いたら汚れやダメージが目立つまでずっと敷きっぱなし、あるいはワンシーズン敷きっぱなしになることが少なくありません。そして足元に敷かれているため気付きにくいものの「よく見ると繊維に黒い斑点がついている」「顔を近づけるとなんだかカビ臭い」など、いつの間にかカビが発生していることがあります。 そこで今回はラグやカーペットに発生したカビの除去方法やカビの発生原因、予防法などを詳しく解説します。 目次1 ラグやカーペットに発生したカビの除去方法1.1 1.事前の準備1.2 2.換気をする1.3 3.消毒用エタノールを吹きかける1.4 4.15分程度放置する1.5 5.カビを拭き取る1.6 6.乾燥させる2 カビの色素の除去方法2.1 酸素系漂白剤を使う2.2 クリーニングを利用する3 ラグやカーペットにカビが発生する原因3.1 湿度が高くなっている3.2 カビが好む気温になっている3.3 カビがうつる3.4 汚れがたまっている4 ラグやカーペットに発生するカビの予防方法4.1 こまめに掃除する4.2 湿度管理をする4.3 しっかり汚れを落としてから保管する4.4 カビに強い素材を選ぶ5 快適な空間づくりでラグやカーペットのカビを防ぎましょう ラグやカーペットに発生したカビの除去方法 ラグやカーペットに発生したカビは自分でも除去することができます。ただしカビの胞子は人体に入り込むことで健康被害を引き起こしたり、間違った除去方法によって散らばってしまうことでカビの範囲がさらに広がったりする恐れがあります。そのためカビの除去は十分な注意と正しい手順で行うことが大切です。 ここからは注意すべきポイントとともにラグやカーペットに発生したカビの除去方法をご紹介します。 1.事前の準備 まず作業に入る前に以下のものを準備しておきましょう。 ・マスク ・手袋 ・ゴーグル(できれば) ・エプロンや作業着など(できれば) ・雑巾やタオル ・消毒用エタノールまたはキッチン用アルコール マスクや手袋はカビの胞子を吸い込まないようにするため、さらには皮膚に付着させないためのものなので作業の前に必ず装着してください。ゴーグルやエプロンなども準備できるとより安心です。雑巾と消毒用エタノールはカビを除去する際に使用します。 2.換気をする ラグやカーペットを動かす際にカビの胞子が部屋中に舞い上がる可能性があります。他のものに付着するリスクを少しでも減らすためにも、窓を開けて換気を行ってください。換気扇がある場合は換気扇も回しましょう。庭やベランダなどの屋外で作業が可能であればより良いでしょう。 3.消毒用エタノールを吹きかける 対象のカーペットに消毒用エタノールを吹きかけます。消毒用エタノールはアルコールの一種で、キッチン用アルコールでも代用可能です。明らかにカビが生えているとわかる部分だけではなく、裏側も含めてラグやカーペット全体に吹きかけましょう。 4.15分程度放置する 消毒用エタノールをラグやカーペット全体に吹きかけたら、そのまま15分程度放置しましょう。これは繊維の奥まで消毒液を浸透させるためです。 5.カビを拭き取る 15分ほど経過したら、乾いた雑巾やタオルで水分を拭き取ります。ゴシゴシとこすってしまうとカーペットの繊維を傷めてしまうため、ポンポンと叩くようなイメージで拭き取りましょう。 6.乾燥させる 拭き取りが終わったら最後は乾燥です。ラグやカーペットを風通しの良い場所でしっかりと乾燥させます。屋外での乾燥が難しい場合はドライヤーの風を当てて乾燥させましょう。その際にドライヤーの近づけすぎには注意してください。 カビの色素の除去方法 ここまでご紹介した方法でカビの胞子を除去することは可能ですが、沈着してしまったカビの色素までは除去することができません。そこで続いてはカビの色素を除去したい場合におすすめの方法をご紹介します。 酸素系漂白剤を使う カビによる色素は、色柄物などの洗濯に使用する酸素系漂白剤で落とせる場合があります。方法としては次の手順で行います。 1. 40℃程度のお湯を用意し、500mlに対して25ml程度の割合で酸素系漂白剤を溶かす 2. スプレーなどを使って色素が沈着している部分に1を塗布する 3. ラグやカーペットの状態を確認しながら15分~1時間程度放置する 4. 水に濡らし硬く絞った雑巾やタオルを使って1で塗布した部分を拭き取る 5. 4で拭き取った部分の水分を乾いた雑巾やタオルを使ってさらに拭き取る 6. 風通しの良い屋外やドライヤーで完全に乾かす なおラグやカーペットの本来の色が落ちてしまう可能性もあるため、あらかじめ目立たない部分で色落ちしないかどうか試してから行いましょう。 クリーニングを利用する 酸素系漂白剤を使用してもカビによる色素沈着が取り除けない場合や、ラグやカーペットの色落ちが気になる場合はクリーニングを利用するのもおすすめです。 ラグやカーペットの素材や大きさによっても異なりますが、クリーニングでは1畳あたり2,000円程度で依頼できることが多いです。また直接店舗に持ち込まず、宅配が可能なサービスもあります。クリーニングを利用することで確実にカビによる色素が取り除けるというわけではありませんが、自分だけでは除去が難しい場合などは一度利用してみてください。 ラグやカーペットにカビが発生する原因 ここまでラグやカーペットに発生したカビの除去方法についてご紹介してきましたが、そもそもなぜカビが発生してしまうのでしょうか。新たにカビを発生させないためにも、カビが発生する原因について理解を深めておきましょう。 湿度が高くなっている ラグやカーペットにカビが発生する原因としてまず考えられることは、部屋の湿度が高くなってしまっていることです。 浴室などの水回りにカビが発生しやすいことからもおわかりのとおり、カビは湿度の高い場所を好みます。湿度が高いとカーペットと床の間に空気が通りづらくなることによりカビが繁殖してしまうので、特に梅雨や夏の時期などは要注意です。 カビが好む気温になっている カビは湿度だけではなく一定の気温によっても繁殖しやすくなります。その温度は20℃〜30℃と言われています。 出典:文部科学省.カビ対策マニュアル 実践 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/sonota/003/houkoku/08111918/003.html (参照 2022-07-27) つまり私たちが普段生活している室内の気温と同じといえるのです。とはいえカビを発生させないために室温を変えるわけにもいかないため後ほど紹介する対策をとる必要があります。 カビがうつる ラグやカーペットを倉庫や物置、押入れなどに保管した際、同じ保管場所にあった別の物にカビが発生しているとそのカビがラグやカーペットにうつってしまうことがあります。この場合、いくらラグやカーペットのカビを除去しても再び同じ場所に保管すると再度カビが発生する可能性が高いため、保管場所や保管している物全体のカビを除去する必要があります。 汚れがたまっている ラグやカーペットに発生するカビは、繊維に付着し蓄積している汗や皮脂、ホコリ、食べかすなどを栄養にして繁殖します。一見綺麗に見えるラグやカーペットでも掃除機だけでは十分に汚れが取れていないことが多く、湿度や気温などの条件が揃うとカビが繁殖してしまう場合があります。 ラグやカーペットに発生するカビの予防方法 実は、ラグやカーペットにカビが発生していない状態であっても、カビの胞子は室内外を問わず常に空気中に存在しています。そのため、胞子自体をなくすことは難しいといえます。大切なことは先述したカビが発生する原因をなくし、カビの胞子を繁殖させないことです。ここからはカビの予防方法について詳しくご紹介します。 こまめに掃除する ラグやカーペットには目に見える汚れ以外にも、皮脂や汗、ホコリなど細かい汚れが付着していることが少なくありません。そのため掃除機や粘着ローラーなどによるこまめな掃除に加え、消毒用エタノールやリビング用洗剤、重曹水などを使った拭き掃除を定期的に行うことが効果的です。 また、あまり使用していない場所にあるラグやカーペットでも油断は禁物です。というのもカビの胞子が空中に浮遊している場合、時間の経過とともに胞子がラグやカーペットの上に付着するためです。ラグやカーペットそのもの以外にも、エアコンや空気清浄機のフィルターの定期的な掃除も忘れずに行いましょう。 湿度管理をする 20℃〜30℃というカビが好む気温を避けることは簡単ではありませんが、湿度であれば換気で調節することができます。 24時間換気システムがある部屋の場合は、常にシステムを運転状態にしておき、さらに1日に1〜2回は必ず換気を行いましょう。室内に湿度計を設置し、湿度が60%以下になるようにチェックできるようにしておくとより安心です。 また室内だけではなく、ラグやカーペットと床の間をなるべく乾燥した状態にすることも大切です。天気の良い日には1〜2時間屋外の風通しの良い場所に干し、屋外に干すことが難しければラグやカーペットを半分ずつめくって裏返しにするだけでもカビの発生予防につながります。 しっかり汚れを落としてから保管する 特定のシーズンにだけ使用するラグやカーペットの場合は、長期間保管をする前にしっかり汚れを落としておきましょう。普段よりも長めに掃除機をかけて、拭き掃除と乾燥をしっかり行ってから保管してください。また長期保管をする前にはクリーニングを利用する方法もおすすめです。 カビに強い素材を選ぶ ラグやカーペットにカビを発生させないためには、そもそもカビに強い素材のラグやカーペットを選ぶという方法もあります。具体的にはナイロンやポリエステルといった化学繊維はカビが発生しにくく、反対にウールや綿といった天然繊維はカビが発生しやすいという特徴があります。 また「丸洗い可」となっているラグやカーペットを選び、定期的に洗濯や天日干しを行うというのもひとつの手です。さらにラグの上に重い家具を置かないなど、掃除がしやすい環境にしておくということも心がけてみてください。 快適な空間づくりでラグやカーペットのカビを防ぎましょう ラグやカーペットにカビが発生した場合でも、今回ご紹介した方法でカビを除去することは可能です。しかしカビの色素が沈着してしまっていると、完全に取り除くことが難しいケースもあるためまずはカビを発生させないことが大切です。こまめな掃除や換気など、ラグやカーペットのカビ予防は快適な空間づくりにもつながります。 カビの発生は見た目や臭いなどの表面的な不快感だけではなく健康被害にも発展する可能性があるため、日頃からカビを発生させない部屋を目指していきましょう。 The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 イケヒコ編集部 イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 最新記事 by イケヒコ編集部 (全て見る) 福岡おもちゃ美術館×イケヒコのコラボイベント 「い草枕作り」ワークショップレポート - 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ラグやカーペットは一度敷いたら汚れやダメージが目立つまでずっと敷きっぱなし、あるいはワンシーズン敷きっぱなしになることが少なくありません。そして足元に敷かれているため気付きにくいものの「よく見ると繊維に黒い斑点がついている」「顔を近づけるとなんだかカビ臭い」など、いつの間にかカビが発生していることがあります。 そこで今回はラグやカーペットに発生したカビの除去方法やカビの発生原因、予防法などを詳しく解説します。 目次1 ラグやカーペットに発生したカビの除去方法1.1 1.事前の準備1.2 2.換気をする1.3 3.消毒用エタノールを吹きかける1.4 4.15分程度放置する1.5 5.カビを拭き取る1.6 6.乾燥させる2 カビの色素の除去方法2.1 酸素系漂白剤を使う2.2 クリーニングを利用する3 ラグやカーペットにカビが発生する原因3.1 湿度が高くなっている3.2 カビが好む気温になっている3.3 カビがうつる3.4 汚れがたまっている4 ラグやカーペットに発生するカビの予防方法4.1 こまめに掃除する4.2 湿度管理をする4.3 しっかり汚れを落としてから保管する4.4 カビに強い素材を選ぶ5 快適な空間づくりでラグやカーペットのカビを防ぎましょう ラグやカーペットに発生したカビの除去方法 ラグやカーペットに発生したカビは自分でも除去することができます。ただしカビの胞子は人体に入り込むことで健康被害を引き起こしたり、間違った除去方法によって散らばってしまうことでカビの範囲がさらに広がったりする恐れがあります。そのためカビの除去は十分な注意と正しい手順で行うことが大切です。 ここからは注意すべきポイントとともにラグやカーペットに発生したカビの除去方法をご紹介します。 1.事前の準備 まず作業に入る前に以下のものを準備しておきましょう。 ・マスク ・手袋 ・ゴーグル(できれば) ・エプロンや作業着など(できれば) ・雑巾やタオル ・消毒用エタノールまたはキッチン用アルコール マスクや手袋はカビの胞子を吸い込まないようにするため、さらには皮膚に付着させないためのものなので作業の前に必ず装着してください。ゴーグルやエプロンなども準備できるとより安心です。雑巾と消毒用エタノールはカビを除去する際に使用します。 2.換気をする ラグやカーペットを動かす際にカビの胞子が部屋中に舞い上がる可能性があります。他のものに付着するリスクを少しでも減らすためにも、窓を開けて換気を行ってください。換気扇がある場合は換気扇も回しましょう。庭やベランダなどの屋外で作業が可能であればより良いでしょう。 3.消毒用エタノールを吹きかける 対象のカーペットに消毒用エタノールを吹きかけます。消毒用エタノールはアルコールの一種で、キッチン用アルコールでも代用可能です。明らかにカビが生えているとわかる部分だけではなく、裏側も含めてラグやカーペット全体に吹きかけましょう。 4.15分程度放置する 消毒用エタノールをラグやカーペット全体に吹きかけたら、そのまま15分程度放置しましょう。これは繊維の奥まで消毒液を浸透させるためです。 5.カビを拭き取る 15分ほど経過したら、乾いた雑巾やタオルで水分を拭き取ります。ゴシゴシとこすってしまうとカーペットの繊維を傷めてしまうため、ポンポンと叩くようなイメージで拭き取りましょう。 6.乾燥させる 拭き取りが終わったら最後は乾燥です。ラグやカーペットを風通しの良い場所でしっかりと乾燥させます。屋外での乾燥が難しい場合はドライヤーの風を当てて乾燥させましょう。その際にドライヤーの近づけすぎには注意してください。 カビの色素の除去方法 ここまでご紹介した方法でカビの胞子を除去することは可能ですが、沈着してしまったカビの色素までは除去することができません。そこで続いてはカビの色素を除去したい場合におすすめの方法をご紹介します。 酸素系漂白剤を使う カビによる色素は、色柄物などの洗濯に使用する酸素系漂白剤で落とせる場合があります。方法としては次の手順で行います。 1. 40℃程度のお湯を用意し、500mlに対して25ml程度の割合で酸素系漂白剤を溶かす 2. スプレーなどを使って色素が沈着している部分に1を塗布する 3. ラグやカーペットの状態を確認しながら15分~1時間程度放置する 4. 水に濡らし硬く絞った雑巾やタオルを使って1で塗布した部分を拭き取る 5. 4で拭き取った部分の水分を乾いた雑巾やタオルを使ってさらに拭き取る 6. 風通しの良い屋外やドライヤーで完全に乾かす なおラグやカーペットの本来の色が落ちてしまう可能性もあるため、あらかじめ目立たない部分で色落ちしないかどうか試してから行いましょう。 クリーニングを利用する 酸素系漂白剤を使用してもカビによる色素沈着が取り除けない場合や、ラグやカーペットの色落ちが気になる場合はクリーニングを利用するのもおすすめです。 ラグやカーペットの素材や大きさによっても異なりますが、クリーニングでは1畳あたり2,000円程度で依頼できることが多いです。また直接店舗に持ち込まず、宅配が可能なサービスもあります。クリーニングを利用することで確実にカビによる色素が取り除けるというわけではありませんが、自分だけでは除去が難しい場合などは一度利用してみてください。 ラグやカーペットにカビが発生する原因 ここまでラグやカーペットに発生したカビの除去方法についてご紹介してきましたが、そもそもなぜカビが発生してしまうのでしょうか。新たにカビを発生させないためにも、カビが発生する原因について理解を深めておきましょう。 湿度が高くなっている ラグやカーペットにカビが発生する原因としてまず考えられることは、部屋の湿度が高くなってしまっていることです。 浴室などの水回りにカビが発生しやすいことからもおわかりのとおり、カビは湿度の高い場所を好みます。湿度が高いとカーペットと床の間に空気が通りづらくなることによりカビが繁殖してしまうので、特に梅雨や夏の時期などは要注意です。 カビが好む気温になっている カビは湿度だけではなく一定の気温によっても繁殖しやすくなります。その温度は20℃〜30℃と言われています。 出典:文部科学省.カビ対策マニュアル 実践 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/sonota/003/houkoku/08111918/003.html (参照 2022-07-27) つまり私たちが普段生活している室内の気温と同じといえるのです。とはいえカビを発生させないために室温を変えるわけにもいかないため後ほど紹介する対策をとる必要があります。 カビがうつる ラグやカーペットを倉庫や物置、押入れなどに保管した際、同じ保管場所にあった別の物にカビが発生しているとそのカビがラグやカーペットにうつってしまうことがあります。この場合、いくらラグやカーペットのカビを除去しても再び同じ場所に保管すると再度カビが発生する可能性が高いため、保管場所や保管している物全体のカビを除去する必要があります。 汚れがたまっている ラグやカーペットに発生するカビは、繊維に付着し蓄積している汗や皮脂、ホコリ、食べかすなどを栄養にして繁殖します。一見綺麗に見えるラグやカーペットでも掃除機だけでは十分に汚れが取れていないことが多く、湿度や気温などの条件が揃うとカビが繁殖してしまう場合があります。 ラグやカーペットに発生するカビの予防方法 実は、ラグやカーペットにカビが発生していない状態であっても、カビの胞子は室内外を問わず常に空気中に存在しています。そのため、胞子自体をなくすことは難しいといえます。大切なことは先述したカビが発生する原因をなくし、カビの胞子を繁殖させないことです。ここからはカビの予防方法について詳しくご紹介します。 こまめに掃除する ラグやカーペットには目に見える汚れ以外にも、皮脂や汗、ホコリなど細かい汚れが付着していることが少なくありません。そのため掃除機や粘着ローラーなどによるこまめな掃除に加え、消毒用エタノールやリビング用洗剤、重曹水などを使った拭き掃除を定期的に行うことが効果的です。 また、あまり使用していない場所にあるラグやカーペットでも油断は禁物です。というのもカビの胞子が空中に浮遊している場合、時間の経過とともに胞子がラグやカーペットの上に付着するためです。ラグやカーペットそのもの以外にも、エアコンや空気清浄機のフィルターの定期的な掃除も忘れずに行いましょう。 湿度管理をする 20℃〜30℃というカビが好む気温を避けることは簡単ではありませんが、湿度であれば換気で調節することができます。 24時間換気システムがある部屋の場合は、常にシステムを運転状態にしておき、さらに1日に1〜2回は必ず換気を行いましょう。室内に湿度計を設置し、湿度が60%以下になるようにチェックできるようにしておくとより安心です。 また室内だけではなく、ラグやカーペットと床の間をなるべく乾燥した状態にすることも大切です。天気の良い日には1〜2時間屋外の風通しの良い場所に干し、屋外に干すことが難しければラグやカーペットを半分ずつめくって裏返しにするだけでもカビの発生予防につながります。 しっかり汚れを落としてから保管する 特定のシーズンにだけ使用するラグやカーペットの場合は、長期間保管をする前にしっかり汚れを落としておきましょう。普段よりも長めに掃除機をかけて、拭き掃除と乾燥をしっかり行ってから保管してください。また長期保管をする前にはクリーニングを利用する方法もおすすめです。 カビに強い素材を選ぶ ラグやカーペットにカビを発生させないためには、そもそもカビに強い素材のラグやカーペットを選ぶという方法もあります。具体的にはナイロンやポリエステルといった化学繊維はカビが発生しにくく、反対にウールや綿といった天然繊維はカビが発生しやすいという特徴があります。 また「丸洗い可」となっているラグやカーペットを選び、定期的に洗濯や天日干しを行うというのもひとつの手です。さらにラグの上に重い家具を置かないなど、掃除がしやすい環境にしておくということも心がけてみてください。 快適な空間づくりでラグやカーペットのカビを防ぎましょう ラグやカーペットにカビが発生した場合でも、今回ご紹介した方法でカビを除去することは可能です。しかしカビの色素が沈着してしまっていると、完全に取り除くことが難しいケースもあるためまずはカビを発生させないことが大切です。こまめな掃除や換気など、ラグやカーペットのカビ予防は快適な空間づくりにもつながります。 カビの発生は見た目や臭いなどの表面的な不快感だけではなく健康被害にも発展する可能性があるため、日頃からカビを発生させない部屋を目指していきましょう。