戸建てを購入するときに押さえるべきポイント

「人生の中で最も大きな買い物」の1つとして挙げられる「住宅購入」。マイホームを持つことは多くの人が人生のなかで叶えたい夢の1つでもあり、一生に一度といっても良いほどの大きな買い物になるのではないでしょうか。 そんな人生の一大イベントだからこそ後悔のないよう慎重に判断していきたいという方も多いはず。
この記事では、住宅購入の中でも「戸建て」を購入する上で押さえるべきポイントについて、人気の間取りやエリア、予算や依頼先の施工会社などの情報を、メリットデメリットを交えてご紹介していきます。
そもそも、マンションではなく戸建てを選ぶメリットとしては、第一に「自由度」が挙げられます。家の内外装から間取り、ペットの飼育や将来のリフォームなど、戸建てはマンションのような制約をほとんど受けません。こだわりのある生活をしたい方には戸建てにメリットがあるといえます。
加えて、戸建てには「管理費」や「修繕積立費」「駐車場代」が必要ないため購入時にはマンションの方が価格は低いですが、長期的な視点でみると戸建ての方がコストを抑えられるという点がメリットとして挙げられます。
これから戸建て住宅の購入を検討しようとしている方が、この記事を参考に知識をつけていただき、納得のマイホーム購入につながればと思います。
戸建て購入時のポイント5つ

戸建て購入時には、下記の5つのポイントを押さえておくといいです。
- ①.予算を決める
- ②.間取りを決める
- ③.エリアを絞る
- ④.周辺環境を確認する
- ⑤.信頼できる会社を選ぶ
それぞれ見ていきましょう。
①.予算を決める

戸建てを購入する上で、はじめに悩む方が多いポイントがこの「購入予算」ではないでしょうか。「どのくらいの家が、いくらで建つのか。」また、「自分たちの理想をどれだけ取り入れる事が出来るか。」といった疑問が生じるかと思います。住宅購入においての「購入予算」は、自身の年収から試算し、思い描く理想の住まいに求める要素と照らし合わせながら、取捨選択をしたうえで決めていくことが必要となってきます。
よく、「マイホームの購入予算は年収の5倍~7倍まで」と耳にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2020年3月に国土交通省住宅局より発表された「令和元年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅の購入資金の平均は5,085万円(※三大都市圏が対象)とされています。平均年収についてはおよそ781万円とのことなので、年収倍率でいうと6.51倍となります。これらの調査結果からみても、住宅の購入予算は年収の5倍~7倍までが目安といえそうです。
ここで注意すべきポイントとして挙げられるのが、購入予算とは「家計に無理のない価格である」ことです。
予算を年収の5倍~7倍に抑えられたとして、それが自己資金ギリギリであった場合、病気やケガ、災害などの万が一の事態や、勤務先の経営状況の悪化などの予期せぬ事態になった際、必要な費用が手元に残っていないといったことが起こってしまいます。
そこで、住宅を購入する方のほとんどが利用する「住宅ローン」の利用も検討しながら、「購入価格は家計に無理のないように」をポイントとして予算を組むようにしましょう。
②.間取りを決める

理想の住まいを実現させるための、大部分を占める「間取り」。将来の生活をイメージするにつれて様々なアイデアが頭に浮かんでくるほど、間取り決めはとても楽しいものですよね。とはいえ、間取りは毎日の家での過ごし方に大きく影響する要素でもあるため、思い描くままを形にしてしまうと、「完成した後で気が付いた」なんてことが起こってしまうかもしれません。
そんな後悔をしないためにも、住宅購入における間取りについての知識をもっておくことをオススメします。
間取りを決める上で、はじめに考えておくとよいことの1つが「水回り」です。例えば、寝室の近くにトイレがあり、排水音が響いてくるといった事例が挙げられます。音が気になってしまいリラックスが十分に出来ないとなると、生活の質が下がりかねませんよね。
また、洗濯や料理、掃除などの家事に共通するのも「水回り」。キッチンや洗面所などを1カ所にまとめて配置しておくと、導線が短くなり家事の時短につながります。
以上のことから、「水回り」を軸とした間取りの設計が後悔しないためのポイントとなります。
もう1点注意すべきポイントとしては、「来客を考えた間取り」です。自宅に来客があった際に、玄関を通って客間またはリビングへ向かう途中にトイレや浴室を配置してしまうと、プライバシーの面で「落ち着きにくい雰囲気」となってしまいます。このような「来客に際しての導線」にも考慮した間取りの設計も考えておくとよいでしょう。
以上のことから、間取りを決めていくのに重要なキーワードは「導線」であるといえるでしょう。
「自分・家族・お客さんが家の中でどういう動きをすると良いか」という視点から間取りの設計を進めるようにすると、後悔のない間取りで住宅を建てられることにつながります。
③.エリアを絞る

冒頭でもあったように、住宅購入は一生に一度の買い物といっても過言ではないほど、簡単に買い換えが出来るものではありません。そのため、長く快適に住み続けられるエリアであることも、後悔なく住宅を購入する大切なポイントとなります。
通勤や通学、日常の買い物や災害の発生リスクなど、エリアを絞る上で必要性を感じるポイントは多くあります。しかし、その全てをクリアできる街を見つけるのはなかなか難しいものです。注目すべきポイントは、「日常生活においての優先順位にマッチする環境かどうか」です。
通勤時間が短いほうが良い方や、子どもの通学ルートの安全性があるほうが良い方など、各家庭でどの点を優先させるかは異なりますよね。
「駅近」など、よく目にする住宅エリアのキャッチフレーズばかりが良いものであるということでもありません。たしかに、駅に近いと交通の便が良く、移動が楽にできるほか、商業施設などの繁華街が充実しているというメリットがありますが、反面、治安の悪さや騒音といったデメリットがある可能性があります。
今後長く住み続けていくためにも、これらのポイントは押さえておくとよいでしょう。
④.周辺環境を確認する

エリアが絞れれば、つぎはそのエリアの中から最適な立地を探していくことになります。そこで押さえておくべきなのが、「周辺環境」です。新しい土地での生活となると、土地勘もなく、不安要素が多く出てきてしまう恐れがあります。暮らし始めてから、「気付くのが遅かった、、、」とならないためにも事前の確認が大切です。
では、土地勘のないエリアにおいて、周辺環境を確認するにはどうすれば良いのでしょうか。オススメの方法は「実際にそのエリアに出向いてみる」ことです。
自分の足でそのエリアを歩いてみることで、盲点に気付くといったことは少なくありません。あらかじめチェックしておくことで、自分の条件にあった立地を探していきましょう。
ここで注意するのは、「1回だけで把握したつもりにならない」こと。交通量や人通り、日の当たる方角など、曜日や時間によって街の様子が違うということもしばしば。条件を変えての数回に分けたチェックが、周辺環境で失敗しないポイントです。
また、そもそもエリアを絞る段階で「以前住んだことのあるエリア」や「実家のあるエリア」を選ぶという方も多いようです。
そういったエリアであれば、もともと住み慣れているということもあり、土地勘を持ち合わせた上で新生活をスタートさせることが出来るため、日常生活での支障が少なくできるというメリットもあります。
どちらにおいても、住宅購入後は引越しが簡単ではなくなるため、周辺環境もしっかりと確認した上で住むエリアを選ぶようにしましょう。
⑤.信頼できる会社を選ぶ

住む場所や家の間取りなどイメージも膨らみ、理想の住宅を完成させるのが待ち遠しくなってきた中で、次に気になるのは「どこの会社に建ててもらうか」ですよね。しかし、建築に関しては知らないことが多く、完成するまで施工会社にお任せという方も少なくないのではないでしょうか。
だからこそ、「信頼できる会社」かどうかを重視しておくことをオススメします。
信頼できる会社かどうかは、「施主に対して、家の基礎などの構造をオープンにしているか」を見るとよいでしょう。基礎などの構造部分は、家が建ってしまってからでは見ることが出来ない部分ですよね。建築中の期間に構造見学会などを開催して、建てている過程をオープンにしている会社は、手抜きはしないという意思表示ともいえますので、信頼がおける会社かどうかの判断基準の1つとなります。
反面、建築現場を見せるのをためらったり、何か隠したような雰囲気のある会社は、注意すべきでしょう。
また、保証の有無についても見ておくと良いポイントです。施工会社によって保証制度も様々ありますが、住宅を購入する上で共通して押さえておくべき保証制度の1つが「住宅完成保証制度」です。住宅の建築中に施工会社が倒産し、施工が継続できなくなった場合、自分たちの住宅の建築は誰が続けてくれるのか?「住宅完成保証制度」はこのような場合に、発注者が最小限の追加負担で住宅を完成できるようサポートする制度のことです。万が一そうなった際に、この制度を利用するかどうかは発注者の判断となりますが、施工会社がこの保証制度に登録している業者でなければ、利用しようと思ってもできない場合があります。
こうした万が一の事態に備えているかも信頼性をはかる目安といえますね。
後悔しないために知っておきたい失敗談

ここからは、戸建てを実際にご購入された方の“失敗談”をご紹介します。後悔しないためにも、ご購入の参考にされてください。
◎コンセントの位置や数を考えて設置するべきだった
暮らし始めてからの後悔の声として、意外と多く挙がるのがこの「コンセント問題」。
「必要な数が足りずタコ足配線をしているが、発火の事例もよく聞くので怖い」や、「家電を置きたい位置にコンセントがないor届かない」など、計画段階ではなかなか意識を向けにくい点で後悔するケースがあるようです。
◎あこがれだけで「吹き抜け」を取り入れるべきじゃなかった
部屋の暑さ・寒さについても後悔の声が多く上がります。なかでも、おしゃれで開放感のあるイメージからあこがれの強い「吹き抜け」は、部屋の体積を増やしてしまうため、冷暖房の効率が悪くなる要因となってしまいます。その結果、快適な温度になるまでに時間がかかり、光熱費も多くかかってしまうというデメリットが生じます。
日差しの活用や、シーリングファンの設置など、しっかりと設計しておく必要がありますね。
まとめ
この記事では、戸建ての住宅を購入するメリットと、購入する上で押さえておくべきポイントを
- 予算
- 間取り
- エリア
- 周辺環境
- 施工依頼先
といった5つの視点からご紹介してきました。
住宅購入とは誰にとっても容易な出費ではないはず。せっかく建てるのだから、満足のいくものを完成させたいですよね。そのためにも、しっかりと情報収集をした上で、購入を決めることが大切です。
そんな住宅購入という人生の大きなイベントに、この記事でご紹介したポイントを活用いただくことでお役立ちできれば幸いです。
イケヒコ編集部
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