部屋の寒さ対策方法 更新日: 2022-03-25 投稿日: 2022-03-04 暮らしの知恵 目次1 部屋の寒さ対策方法2 お部屋の寒さはどこから?2.1 窓2.2 床2.3 壁3 省エネ&快適!手軽にできるお部屋の寒さ対策方法3.1 窓の断熱対策3.2 床の寒さ対策3.3 壁の断熱対策3.4 お部屋を加湿する3.5 サーキュレーターを使用する3.6 間仕切りを使用する4 冬の寒さ対策&節電に♪おすすめインテリアグッズ4.1 窓周りのインテリアグッズ4.2 床周りのインテリアグッズ4.3 壁周りのインテリアグッズ5 まとめ 部屋の寒さ対策方法 「暖房をつけているのに何となく部屋が寒い」「足元が冷たい」こうしたお悩みを持っている方は少なくないでしょう。寒さが厳しくなる冬でも、お部屋の中だけは温かく快適に過ごしたいものです。 本記事ではお部屋の寒さ対策方法や、寒さ対策・節電に便利なインテリアグッズをご紹介します。お部屋の寒さに悩んでいる方は、ぜひ本記事の内容を参考に寒さ対策を取り入れてみてください。 お部屋の寒さはどこから? 暖房をつけているのになぜお部屋が寒く感じるのでしょうか。こうした部屋の寒さは築年数の古い部屋だけでなく、隙間のあまりない密閉性の高いお部屋でも感じられることがあります。隙間からの冷気だけではなく、他の場所からの熱の出入りが影響していると考えられるのです。 具体的に熱の出入りが発生しやすい場所は次の通り。 窓 床 壁 ここでは、どのような原理でお部屋が寒くなっているのか解説しましょう。 窓 お部屋の寒さの一番の原因は窓です。お部屋の中で熱の出入りが最も多い場所となっており、冬場は室内の熱のおよそ半分が窓から外に逃げているといわれています。 また建物の経年劣化や立て付けのズレが起きると、窓枠とサッシの間に隙間ができてしまい、そこから冷気が吹き込んでくることもあります。隙間風が入ると部屋の温度が低下してしまいやすくなるため、お部屋の寒さが厳しい場合は一度チェックしてみてください。 床 お部屋の寒さの原因で一番大きいのは窓ですが、実は床からも熱気が逃げてしまっています。暖房をつけているのに足元が冷たく感じるといった経験をしたことがある方も多いでしょう。 冷たい空気は下へ流れるため、寒気が床にたまりやすくなってしまうのです。逆に暖かい空気は上へ流れるため、暖房をつけているのになかなかお部屋が暖まっているように感じないこともあります。これをコールドドラフト現象といいます。 コールドドラフト現象はどのような家でも起こりうる現象です。窓の断熱性が低い家や吹き抜け・リビング階段がある家はコールドドラフト現象が起こりやすいとされています。きちんと対策をすることでこの現象の発生は防げます。 壁 窓ほどではありませんが、壁からも熱が出入りしていることをご存じでしょうか。壁に使用されている断熱材によって、熱が出入りする量は変化します。 断熱材には熱伝導率と熱抵抗値という性能を評価する数字がありますが、熱抵抗値の数値が大きく熱伝導率の低いものほどお部屋の温度を保ちやすいとされています。 省エネ&快適!手軽にできるお部屋の寒さ対策方法 手軽にできるお部屋の寒さ対策方法をいくつかご紹介します。快適に過ごせるようになるため、お部屋の寒さに悩む方はぜひ試してみてください。 窓の断熱対策 お部屋の中で熱の出入りが最も多い窓から断熱対策を行うとよいでしょう。断熱対策は多岐にわたりますが、具体的には以下のような方法が挙げられます。 断熱シートを貼る サッシにすき間テープを貼る 断熱カーテンを設置する 雨戸・シャッターを下ろす 窓下にパネルヒーターを設置する 窓専用のヒーターを設置する 断熱シートやすき間テープ、断熱カーテンなら手軽に試せるでしょう。上記を試してもまだ窓からの冷気が気になるようであれば、窓を複層ガラスにする方法も有効です。複層ガラスに取り替えると快適性や省エネ性の向上が見込めます。 床の寒さ対策 床の寒さ対策におすすめの方法は次の通りです。 ラグ・カーペットを敷く 防寒スリッパ・ルームシューズを履く 足元を温めるヒーターを置く 床暖房を設置する 床が冷たいと足から熱が逃げてしまいます。冬は寝室だけでなく廊下やキッチン、トイレなどの床も冷えやすいため、防寒スリッパやルームシューズを履いて過ごすのがおすすめです。冬用のもこもことしたルームシューズは一般的なものなら1,000〜2,000円程度で購入できます。 また寝室やリビングの寒さ対策にはラグ・カーペットを敷くとよいでしょう。 壁の断熱対策 壁の断熱対策には以下のようなものがあります。 断熱シート・プチプチを貼る 壁と家具の間に段ボールを挟む 窓や床ほど対策方法はありませんが、比較的手軽にできるでしょう。壁用の断熱シートはホームセンターやインターネット通販で購入できます。ただし全面に貼るとなるとそれなりに費用が掛かるため覚悟しておきましょう。 お部屋を加湿する お部屋が寒いと感じたら加湿するのも有効な方法です。実は湿度と体感温度は密接に関係しています。湿度が10〜15%上がると体感温度が1度上がるとされているのです。 冬は乾燥しやすい季節であることはもちろん、お部屋で暖房機器を使用するため湿度が低くなりがち。快適に過ごせる湿度は40〜60%のため、その中でもやや高めの50〜60%前後の湿度を保つとよいでしょう。 お部屋を加湿する方法はさまざまありますが、試しやすいのは以下の通りです。 加湿器を使用する 洗濯物を室内に干す カーテンに霧吹きをする 洗濯物を室内に干す方法やカーテンに霧吹きする方法であれば、今日からでもすぐに実践できるでしょう。より高い効果が期待できるのは加湿器ですが、製品によって性能が大きく異なるためよく吟味して選ぶのがおすすめです。お部屋の広さに合う大きさ・性能の加湿器を選びましょう。 サーキュレーターを使用する 暖房との併用を前提として、サーキュレーターを使用するのもおすすめです。サーキュレーターを使うとお部屋の空気を循環させられるため、コールドドラフト対策に適しています。 ただし効果をしっかりと出すためにはサーキュレーターを設置する場所に注意が必要です。おすすめのサーキュレーターの置き場所は2つあります。 一つ目は暖房機器の対角線上に設置する方法です。暖房機器の対角線上かつ暖房機器の方向に向けて設置しましょう。こうすることで、暖房機器から発せられる暖かい空気が、サーキュレーターの送風で部屋全体を循環します。 二つ目はお部屋の中央に設置する方法です。サーキュレーターは真上に向けて設置しましょう。これによってサーキュレーターの送風が天井付近の暖かい空気を押し出し、下の方に降りてきやすくなります。 「暖房をつけていてもなかなかお部屋が暖まらない」とお悩みの方におすすめの方法です。扇風機でも代用できますが、コールドドラフト対策には遠方に直線状に風を送れるサーキュレーターを使用するのが望ましいでしょう。 間仕切りを使用する 廊下とお部屋の間に扉がないと熱が出入りしやすいため、寒くなりやすくなります。ドアを設置するのもよいですが、手間や費用なども考えて間仕切りを使用するとよいでしょう。 保温・耐熱性能の高い間仕切りも多いので、ぜひホームセンターやインターネット通販などでチェックしてみてください。 冬の寒さ対策&節電に♪おすすめインテリアグッズ 冬の寒さ対策、そして節電にも役立つおすすめのインテリアグッズをご紹介します。ぜひここで紹介するインテリアグッズを取り入れて快適な冬を過ごしてください。 窓周りのインテリアグッズ 窓周りの寒さ対策におすすめのインテリアグッズは以下の4つです。 断熱カーテン・防寒カーテン ハニカムスクリーン カーテンライナー 断熱シート 断熱性の高いグッズを選ぶと寒さを一気に和らげられるでしょう。 断熱カーテン・防寒カーテン 断熱カーテンとは特殊なコーティングや多重構造により、窓からの熱の出入りを防ぐことのできるインテリアグッズです。高い断熱性能を持っているのが特徴で、冬の放熱効果だけでなく夏の耐熱効果にも優れています。 断熱カーテンは熱の出入りを防ぐだけでなく、遮音・防音効果、遮光効果などもあります。また断熱効果により結露を抑える効果もあるため、窓の結露にお悩みの方にも適しているでしょう。 断熱カーテンと似たようなものに、遮熱カーテンと防寒カーテンがあります。 遮熱カーテンは断熱カーテンと同様に熱を遮る効果がありますが、仕組みにやや違いがあります。断熱カーテンは特殊なコーティングや多重構造によって熱が伝わらないような構造となっている一方で、遮熱カーテンは光を反射させることにより熱を遮る仕組みとなっているのです。 外からの熱線を防ぐことに特化しているため、冬よりは夏場の使用に適しているインテリアグッズといえるでしょう。冬の寒さ対策に使用する場合は、遮熱カーテンよりも断熱カーテンがおすすめです。 また防寒カーテンを選ぶのもよいでしょう。寒さ対策に適した効果を持つカーテンを総称して防寒カーテンと呼びます。断熱効果に優れたカーテンや保温効果に優れたカーテンなど、さまざまなカーテンがあるのでぜひ探してみてください。 寒さ対策としてカーテンを選ぶときのポイントは、窓枠とぴったり同じサイズを選ぶのではなく、床に垂れる程度のやや長めのサイズを選ぶことです。窓枠よりも長いサイズを選ぶと、窓からの冷気をしっかり抑えられます。 ハニカムスクリーン ハニカムスクリーンは窓に取り付けるシャッターのようなもので、蜂の巣状の断面が特徴のインテリアグッズです。 2枚のスクリーンをハニカム状(蜂の巣状)にすることにより、間に空気の層ができます。この空気の層が壁となってくれるため、外の冷たい空気が室内に入り込まないように、また室内の暖かい空気を外に逃さないようにできるインテリアグッズなのです。 カーテンと比べてとてもすっきりとしたシルエットなので、窓の前にテレビや家具を置いている家に適しているでしょう。特殊な空気層による吸音効果もあるため、外部の騒音や室内の生活音が外に漏れることが気になる方にもおすすめです。 カーテンライナー 新しくカーテンを付け替える予定のない方は、カーテンライナーの使用がおすすめです。カーテンライナーはカーテンと窓の間に設置するインテリアグッズで、カーテンと同様、カーテンフックに取り付けるだけで簡単に設置できます。 窓にできる結露がカーテンに付いてしまうのを防げるので、カーテンのカビ対策にもぴったりです。断熱仕様のものや遮熱仕様のものがあるので、購入する際は冬の寒さに適した断熱仕様のものを選ぶとよいでしょう。 断熱シート 冬の寒さ対策にピッタリなのが、窓用断熱シートです。室内から熱が逃げるのを防ぐことができるため、暖房の使用量を抑えられ電気代の節約にも役立ちます。断熱シートにはワンシーズン用とオールシーズン用の二種類があるので、目的に応じて選びましょう。 厚みのある断熱シートは保温性に優れているため、冬場の寒さ対策に適しています。しかし光を通しにくくなってしまうため、採光性を重視したい場合にはあまりおすすめできません。 薄い断熱シートは保温性こそ低いものの見た目がすっきりとしており光を通しやすいため、室内を明るく保てます。 断熱シートはデザインも豊富にあるのでお部屋の雰囲気に合った物を選ぶとよいでしょう。 床周りのインテリアグッズ 床周りの寒さ対策におすすめのインテリアグッズは以下の3つです。 厚手のラグ ウール素材のカーペット アルミ基布ラグ 床の寒さ対策もしっかり行って、冬も快適に過ごしましょう。 厚手のラグ 部屋の一部の寒さ対策におすすめなのが、厚手のラグです。ラグはカーペットよりも小さいサイズのものを指すので、部屋全体に敷きたいという場合にはあまり向いていません。 ウレタンラグなどの厚手のラグならラグと床の間に空気の層ができるため、座ったときにひんやりとする感覚を軽減できます。ふわふわもこもことしているため、固い床に座るのが嫌だという方にもおすすめです。寝転んでも快適に過ごせます。 厚手のラグにもさまざまな商品がありますが、冬の間だけ敷くのであれば毛足の長いラグを選ぶのもよいでしょう。年間を通して敷きたいなら厚手のものでなく、次に紹介するウール素材のカーペットやアルミ基布ラグなどがおすすめです。 ウール素材のカーペット カーペットは一般的に、部屋全体に敷くインテリアグッズを指します。ラグとは異なり部屋全体をカバーできるのが特徴です。部屋全体の床の底冷えが気になる方に適しているでしょう。 なぜウール素材がよいのかというと、ウール素材は断熱性や吸湿性に優れているためです。冬場の床の底冷えをカバーできるだけでなく、もこもこしていないため夏でも快適に過ごせます。一年中部屋にカーペットを敷きっぱなしにしておきたい方にぴったりです。 カーペットをこまめにお手入れしたい場合は、ジョイントマットタイルカーペットを選ぶのもよいでしょう。汚してしまっても簡単に買い足し・設置ができます。 幅広いデザインがあるので、お部屋のテーブルやカーテン、デスク、ベッドなどの色味や雰囲気を考慮して選んでみてください。 アルミ基布ラグ アルミ基布ラグは、ラグの基布(地糸)部分にアルミ基布を塗布したインテリアグッズです。アルミは熱伝導率の高い素材として知られるため、冬場の寒さ対策にぴったり。暖房やホットカーペットの熱が素早くアルミ基布に伝わり、冬場でもポカポカと暖かく過ごせます。 またアルミ基布ラグは冬だけでなく、夏にも活躍するインテリアグッズです。夏場に使用するクーラーの冷気もアルミ基布に素早く伝わるため、一年中快適に過ごせるでしょう。 壁周りのインテリアグッズ 壁周りの断熱対策に有効なインテリアグッズは以下の2つです。 断熱シート 間仕切り 壁からも熱の出入りが発生しているので、冬の寒さ対策を万全に行いたい方は上記のインテリアグッズを試してみてください。 断熱シート 壁の断熱対策として有効なのが断熱シートです。冬の寒さ対策としてはもちろん、夏のエアコン代節約にも活躍します。シールタイプで簡単に貼れる商品が多くあるので、ホームセンターやインターネット通販などで探してみてください。 断熱性能を持つ壁紙もあるため、お部屋をおしゃれな空間にしたい方はそちらも検討してみるとよいでしょう。 間仕切り 廊下とお部屋の間にドアがない場合は、間仕切りを活用するのがおすすめです。間仕切りにもパーテーションタイプやロールスクリーンタイプなどがありますが、冬の寒さ対策としてのおすすめはロールスクリーンやアコーディオンカーテンです。 パーテーションタイプとは異なり天井から床までしっかり覆えます。ロールスクリーンもアコーディオンカーテンもすっきりとしたシルエットなので、パーテーションと比べて圧迫感がないのも特徴です。 間仕切り用に購入する際には、遮熱機能が付いている商品を選ぶとよいでしょう。 まとめ お部屋が寒くなる原因は窓や床、壁からの熱の出入りです。冬の寒さ対策をするには窓・床・壁それぞれ適した対策方法を施す必要があるでしょう。 窓の断熱対策には断熱シートや断熱カーテン、窓専用ヒーターの設置など、床周りの寒さ対策にはラグやカーペットを敷いたり防寒スリッパを履いたりするのが有効です。後半でご紹介した寒さ対策におすすめのインテリアグッズもぜひ活用してみてください。 また寝ている間に部屋が寒いと感じる場合は、窓からベッドを離して設置するのも有効です。部屋の熱は窓から出入りする割合が大きいため、窓の近くにベッドやテーブル・椅子などを設置するのは避けた方がよいでしょう。 本記事ではさまざまな寒さ対策をご紹介しました。ぜひこの内容を参考に予算や生活スタイルに合わせた寒さ対策を取り入れて、暖かく快適な冬をお過ごしください。 The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 ikehiko イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 関連サイト一覧 イケヒコ公式通販サイト い草とこたつの専門店-い草屋さんこたつ屋さん ラグ・カーペット・寝具の専門店-hikora(ヒコラ) 畳の専門店-TATAMIZUKI(タタミズキ) インテリアセレクトショップ-irashiikurashi(アイラシイクラシ) wakore-世代を超えて受け継がれれてきたものを次の時代へ IKEHIKO CLIP-住ビジネスの動向やトレンドを届けるコミュニティ型メディア 卸・仕入れ・ドロップシッピングのIKEMART 最新記事 by ikehiko (全て見る) 失敗しない!マンション改装のチェックポイント - 2022.03.15 家を買う際はいくら必要?住宅ローン借入額や家を買う8つのメリット・デメリットについても解説 - 2022.03.15 家を買うタイミングの決め方は?他の人が買ったタイミングと3つの注意ポイントを紹介 - 2022.03.15 関連記事: 【結露させない!】こたつの湿気対策 こたつの臭い対策を紹介 部屋の暑さ対策 こたつのダニ対策
目次1 部屋の寒さ対策方法2 お部屋の寒さはどこから?2.1 窓2.2 床2.3 壁3 省エネ&快適!手軽にできるお部屋の寒さ対策方法3.1 窓の断熱対策3.2 床の寒さ対策3.3 壁の断熱対策3.4 お部屋を加湿する3.5 サーキュレーターを使用する3.6 間仕切りを使用する4 冬の寒さ対策&節電に♪おすすめインテリアグッズ4.1 窓周りのインテリアグッズ4.2 床周りのインテリアグッズ4.3 壁周りのインテリアグッズ5 まとめ 部屋の寒さ対策方法 「暖房をつけているのに何となく部屋が寒い」「足元が冷たい」こうしたお悩みを持っている方は少なくないでしょう。寒さが厳しくなる冬でも、お部屋の中だけは温かく快適に過ごしたいものです。 本記事ではお部屋の寒さ対策方法や、寒さ対策・節電に便利なインテリアグッズをご紹介します。お部屋の寒さに悩んでいる方は、ぜひ本記事の内容を参考に寒さ対策を取り入れてみてください。 お部屋の寒さはどこから? 暖房をつけているのになぜお部屋が寒く感じるのでしょうか。こうした部屋の寒さは築年数の古い部屋だけでなく、隙間のあまりない密閉性の高いお部屋でも感じられることがあります。隙間からの冷気だけではなく、他の場所からの熱の出入りが影響していると考えられるのです。 具体的に熱の出入りが発生しやすい場所は次の通り。 窓 床 壁 ここでは、どのような原理でお部屋が寒くなっているのか解説しましょう。 窓 お部屋の寒さの一番の原因は窓です。お部屋の中で熱の出入りが最も多い場所となっており、冬場は室内の熱のおよそ半分が窓から外に逃げているといわれています。 また建物の経年劣化や立て付けのズレが起きると、窓枠とサッシの間に隙間ができてしまい、そこから冷気が吹き込んでくることもあります。隙間風が入ると部屋の温度が低下してしまいやすくなるため、お部屋の寒さが厳しい場合は一度チェックしてみてください。 床 お部屋の寒さの原因で一番大きいのは窓ですが、実は床からも熱気が逃げてしまっています。暖房をつけているのに足元が冷たく感じるといった経験をしたことがある方も多いでしょう。 冷たい空気は下へ流れるため、寒気が床にたまりやすくなってしまうのです。逆に暖かい空気は上へ流れるため、暖房をつけているのになかなかお部屋が暖まっているように感じないこともあります。これをコールドドラフト現象といいます。 コールドドラフト現象はどのような家でも起こりうる現象です。窓の断熱性が低い家や吹き抜け・リビング階段がある家はコールドドラフト現象が起こりやすいとされています。きちんと対策をすることでこの現象の発生は防げます。 壁 窓ほどではありませんが、壁からも熱が出入りしていることをご存じでしょうか。壁に使用されている断熱材によって、熱が出入りする量は変化します。 断熱材には熱伝導率と熱抵抗値という性能を評価する数字がありますが、熱抵抗値の数値が大きく熱伝導率の低いものほどお部屋の温度を保ちやすいとされています。 省エネ&快適!手軽にできるお部屋の寒さ対策方法 手軽にできるお部屋の寒さ対策方法をいくつかご紹介します。快適に過ごせるようになるため、お部屋の寒さに悩む方はぜひ試してみてください。 窓の断熱対策 お部屋の中で熱の出入りが最も多い窓から断熱対策を行うとよいでしょう。断熱対策は多岐にわたりますが、具体的には以下のような方法が挙げられます。 断熱シートを貼る サッシにすき間テープを貼る 断熱カーテンを設置する 雨戸・シャッターを下ろす 窓下にパネルヒーターを設置する 窓専用のヒーターを設置する 断熱シートやすき間テープ、断熱カーテンなら手軽に試せるでしょう。上記を試してもまだ窓からの冷気が気になるようであれば、窓を複層ガラスにする方法も有効です。複層ガラスに取り替えると快適性や省エネ性の向上が見込めます。 床の寒さ対策 床の寒さ対策におすすめの方法は次の通りです。 ラグ・カーペットを敷く 防寒スリッパ・ルームシューズを履く 足元を温めるヒーターを置く 床暖房を設置する 床が冷たいと足から熱が逃げてしまいます。冬は寝室だけでなく廊下やキッチン、トイレなどの床も冷えやすいため、防寒スリッパやルームシューズを履いて過ごすのがおすすめです。冬用のもこもことしたルームシューズは一般的なものなら1,000〜2,000円程度で購入できます。 また寝室やリビングの寒さ対策にはラグ・カーペットを敷くとよいでしょう。 壁の断熱対策 壁の断熱対策には以下のようなものがあります。 断熱シート・プチプチを貼る 壁と家具の間に段ボールを挟む 窓や床ほど対策方法はありませんが、比較的手軽にできるでしょう。壁用の断熱シートはホームセンターやインターネット通販で購入できます。ただし全面に貼るとなるとそれなりに費用が掛かるため覚悟しておきましょう。 お部屋を加湿する お部屋が寒いと感じたら加湿するのも有効な方法です。実は湿度と体感温度は密接に関係しています。湿度が10〜15%上がると体感温度が1度上がるとされているのです。 冬は乾燥しやすい季節であることはもちろん、お部屋で暖房機器を使用するため湿度が低くなりがち。快適に過ごせる湿度は40〜60%のため、その中でもやや高めの50〜60%前後の湿度を保つとよいでしょう。 お部屋を加湿する方法はさまざまありますが、試しやすいのは以下の通りです。 加湿器を使用する 洗濯物を室内に干す カーテンに霧吹きをする 洗濯物を室内に干す方法やカーテンに霧吹きする方法であれば、今日からでもすぐに実践できるでしょう。より高い効果が期待できるのは加湿器ですが、製品によって性能が大きく異なるためよく吟味して選ぶのがおすすめです。お部屋の広さに合う大きさ・性能の加湿器を選びましょう。 サーキュレーターを使用する 暖房との併用を前提として、サーキュレーターを使用するのもおすすめです。サーキュレーターを使うとお部屋の空気を循環させられるため、コールドドラフト対策に適しています。 ただし効果をしっかりと出すためにはサーキュレーターを設置する場所に注意が必要です。おすすめのサーキュレーターの置き場所は2つあります。 一つ目は暖房機器の対角線上に設置する方法です。暖房機器の対角線上かつ暖房機器の方向に向けて設置しましょう。こうすることで、暖房機器から発せられる暖かい空気が、サーキュレーターの送風で部屋全体を循環します。 二つ目はお部屋の中央に設置する方法です。サーキュレーターは真上に向けて設置しましょう。これによってサーキュレーターの送風が天井付近の暖かい空気を押し出し、下の方に降りてきやすくなります。 「暖房をつけていてもなかなかお部屋が暖まらない」とお悩みの方におすすめの方法です。扇風機でも代用できますが、コールドドラフト対策には遠方に直線状に風を送れるサーキュレーターを使用するのが望ましいでしょう。 間仕切りを使用する 廊下とお部屋の間に扉がないと熱が出入りしやすいため、寒くなりやすくなります。ドアを設置するのもよいですが、手間や費用なども考えて間仕切りを使用するとよいでしょう。 保温・耐熱性能の高い間仕切りも多いので、ぜひホームセンターやインターネット通販などでチェックしてみてください。 冬の寒さ対策&節電に♪おすすめインテリアグッズ 冬の寒さ対策、そして節電にも役立つおすすめのインテリアグッズをご紹介します。ぜひここで紹介するインテリアグッズを取り入れて快適な冬を過ごしてください。 窓周りのインテリアグッズ 窓周りの寒さ対策におすすめのインテリアグッズは以下の4つです。 断熱カーテン・防寒カーテン ハニカムスクリーン カーテンライナー 断熱シート 断熱性の高いグッズを選ぶと寒さを一気に和らげられるでしょう。 断熱カーテン・防寒カーテン 断熱カーテンとは特殊なコーティングや多重構造により、窓からの熱の出入りを防ぐことのできるインテリアグッズです。高い断熱性能を持っているのが特徴で、冬の放熱効果だけでなく夏の耐熱効果にも優れています。 断熱カーテンは熱の出入りを防ぐだけでなく、遮音・防音効果、遮光効果などもあります。また断熱効果により結露を抑える効果もあるため、窓の結露にお悩みの方にも適しているでしょう。 断熱カーテンと似たようなものに、遮熱カーテンと防寒カーテンがあります。 遮熱カーテンは断熱カーテンと同様に熱を遮る効果がありますが、仕組みにやや違いがあります。断熱カーテンは特殊なコーティングや多重構造によって熱が伝わらないような構造となっている一方で、遮熱カーテンは光を反射させることにより熱を遮る仕組みとなっているのです。 外からの熱線を防ぐことに特化しているため、冬よりは夏場の使用に適しているインテリアグッズといえるでしょう。冬の寒さ対策に使用する場合は、遮熱カーテンよりも断熱カーテンがおすすめです。 また防寒カーテンを選ぶのもよいでしょう。寒さ対策に適した効果を持つカーテンを総称して防寒カーテンと呼びます。断熱効果に優れたカーテンや保温効果に優れたカーテンなど、さまざまなカーテンがあるのでぜひ探してみてください。 寒さ対策としてカーテンを選ぶときのポイントは、窓枠とぴったり同じサイズを選ぶのではなく、床に垂れる程度のやや長めのサイズを選ぶことです。窓枠よりも長いサイズを選ぶと、窓からの冷気をしっかり抑えられます。 ハニカムスクリーン ハニカムスクリーンは窓に取り付けるシャッターのようなもので、蜂の巣状の断面が特徴のインテリアグッズです。 2枚のスクリーンをハニカム状(蜂の巣状)にすることにより、間に空気の層ができます。この空気の層が壁となってくれるため、外の冷たい空気が室内に入り込まないように、また室内の暖かい空気を外に逃さないようにできるインテリアグッズなのです。 カーテンと比べてとてもすっきりとしたシルエットなので、窓の前にテレビや家具を置いている家に適しているでしょう。特殊な空気層による吸音効果もあるため、外部の騒音や室内の生活音が外に漏れることが気になる方にもおすすめです。 カーテンライナー 新しくカーテンを付け替える予定のない方は、カーテンライナーの使用がおすすめです。カーテンライナーはカーテンと窓の間に設置するインテリアグッズで、カーテンと同様、カーテンフックに取り付けるだけで簡単に設置できます。 窓にできる結露がカーテンに付いてしまうのを防げるので、カーテンのカビ対策にもぴったりです。断熱仕様のものや遮熱仕様のものがあるので、購入する際は冬の寒さに適した断熱仕様のものを選ぶとよいでしょう。 断熱シート 冬の寒さ対策にピッタリなのが、窓用断熱シートです。室内から熱が逃げるのを防ぐことができるため、暖房の使用量を抑えられ電気代の節約にも役立ちます。断熱シートにはワンシーズン用とオールシーズン用の二種類があるので、目的に応じて選びましょう。 厚みのある断熱シートは保温性に優れているため、冬場の寒さ対策に適しています。しかし光を通しにくくなってしまうため、採光性を重視したい場合にはあまりおすすめできません。 薄い断熱シートは保温性こそ低いものの見た目がすっきりとしており光を通しやすいため、室内を明るく保てます。 断熱シートはデザインも豊富にあるのでお部屋の雰囲気に合った物を選ぶとよいでしょう。 床周りのインテリアグッズ 床周りの寒さ対策におすすめのインテリアグッズは以下の3つです。 厚手のラグ ウール素材のカーペット アルミ基布ラグ 床の寒さ対策もしっかり行って、冬も快適に過ごしましょう。 厚手のラグ 部屋の一部の寒さ対策におすすめなのが、厚手のラグです。ラグはカーペットよりも小さいサイズのものを指すので、部屋全体に敷きたいという場合にはあまり向いていません。 ウレタンラグなどの厚手のラグならラグと床の間に空気の層ができるため、座ったときにひんやりとする感覚を軽減できます。ふわふわもこもことしているため、固い床に座るのが嫌だという方にもおすすめです。寝転んでも快適に過ごせます。 厚手のラグにもさまざまな商品がありますが、冬の間だけ敷くのであれば毛足の長いラグを選ぶのもよいでしょう。年間を通して敷きたいなら厚手のものでなく、次に紹介するウール素材のカーペットやアルミ基布ラグなどがおすすめです。 ウール素材のカーペット カーペットは一般的に、部屋全体に敷くインテリアグッズを指します。ラグとは異なり部屋全体をカバーできるのが特徴です。部屋全体の床の底冷えが気になる方に適しているでしょう。 なぜウール素材がよいのかというと、ウール素材は断熱性や吸湿性に優れているためです。冬場の床の底冷えをカバーできるだけでなく、もこもこしていないため夏でも快適に過ごせます。一年中部屋にカーペットを敷きっぱなしにしておきたい方にぴったりです。 カーペットをこまめにお手入れしたい場合は、ジョイントマットタイルカーペットを選ぶのもよいでしょう。汚してしまっても簡単に買い足し・設置ができます。 幅広いデザインがあるので、お部屋のテーブルやカーテン、デスク、ベッドなどの色味や雰囲気を考慮して選んでみてください。 アルミ基布ラグ アルミ基布ラグは、ラグの基布(地糸)部分にアルミ基布を塗布したインテリアグッズです。アルミは熱伝導率の高い素材として知られるため、冬場の寒さ対策にぴったり。暖房やホットカーペットの熱が素早くアルミ基布に伝わり、冬場でもポカポカと暖かく過ごせます。 またアルミ基布ラグは冬だけでなく、夏にも活躍するインテリアグッズです。夏場に使用するクーラーの冷気もアルミ基布に素早く伝わるため、一年中快適に過ごせるでしょう。 壁周りのインテリアグッズ 壁周りの断熱対策に有効なインテリアグッズは以下の2つです。 断熱シート 間仕切り 壁からも熱の出入りが発生しているので、冬の寒さ対策を万全に行いたい方は上記のインテリアグッズを試してみてください。 断熱シート 壁の断熱対策として有効なのが断熱シートです。冬の寒さ対策としてはもちろん、夏のエアコン代節約にも活躍します。シールタイプで簡単に貼れる商品が多くあるので、ホームセンターやインターネット通販などで探してみてください。 断熱性能を持つ壁紙もあるため、お部屋をおしゃれな空間にしたい方はそちらも検討してみるとよいでしょう。 間仕切り 廊下とお部屋の間にドアがない場合は、間仕切りを活用するのがおすすめです。間仕切りにもパーテーションタイプやロールスクリーンタイプなどがありますが、冬の寒さ対策としてのおすすめはロールスクリーンやアコーディオンカーテンです。 パーテーションタイプとは異なり天井から床までしっかり覆えます。ロールスクリーンもアコーディオンカーテンもすっきりとしたシルエットなので、パーテーションと比べて圧迫感がないのも特徴です。 間仕切り用に購入する際には、遮熱機能が付いている商品を選ぶとよいでしょう。 まとめ お部屋が寒くなる原因は窓や床、壁からの熱の出入りです。冬の寒さ対策をするには窓・床・壁それぞれ適した対策方法を施す必要があるでしょう。 窓の断熱対策には断熱シートや断熱カーテン、窓専用ヒーターの設置など、床周りの寒さ対策にはラグやカーペットを敷いたり防寒スリッパを履いたりするのが有効です。後半でご紹介した寒さ対策におすすめのインテリアグッズもぜひ活用してみてください。 また寝ている間に部屋が寒いと感じる場合は、窓からベッドを離して設置するのも有効です。部屋の熱は窓から出入りする割合が大きいため、窓の近くにベッドやテーブル・椅子などを設置するのは避けた方がよいでしょう。 本記事ではさまざまな寒さ対策をご紹介しました。ぜひこの内容を参考に予算や生活スタイルに合わせた寒さ対策を取り入れて、暖かく快適な冬をお過ごしください。