ソファやリビングなど、リラックスできる場所の必須アイテムともいえるクッション。枕カバーと同じようにクッションカバーの洗濯はしても、本体はなんとなく洗濯していなかったり、クッションカバーと本体が一体化していて、実は一度も洗濯したことがない…という方も少なくないかと思います。 しかし、クッションは直接肌に触れるもの。カバーはもちろん、カバーがついていても本体も多少なりとも汚れています。そのため、洗濯できるものは積極的に洗濯するのがベストです。 そこで今回は、クッションの選択方法について詳しく解説していきたいと思います。

洗濯できるクッションと洗濯出来ないクッションを見分けよう

カバーが取り外しできるものであれば「ひとまずカバーだけでも洗濯しよう!」という気持ちにもなりますが、中にはカバーと本体が一体化していたり、素材やデザインなど全体的な雰囲気から、洗うのが難しそうに感じることも珍しくありません。 また、「お気に入りのクッションを洗濯したいけど、洗濯して後戻りできない状態になってしまったら…」と洗濯後の状態が不安でなかなか手を出せないという方も多いのではないでしょうか。 そこで、まずは以下の項目をチェックして、洗濯できるクッションと洗濯出来ないクッションを見分けることころから始めてみましょう。そして、もし「これは洗濯できない」「洗濯できるか微妙」と判断した場合は、一度クリーニング店に相談されることをおすすめします。

洗濯表示をチェック

まず、クッションカバ―に関しては、取り外せるものであれば洗濯表示タグがついていることがほとんどかと思います。そして本体についても洗濯表示タグがついていたり、カバーの洗濯表示タグに本体の洗濯表示がされているケースがあります。 まず大前提として、桶に水が入っているようなマーク(新マーク)に「40」といった数字や手のマークが書いてあるものであれば、洗濯が可能です。旧マークの場合は、長方形の洗濯機のようなマークに「40」や「弱40」、あるは桶のようなマークに「手洗イ30」などと書かれているものも洗濯が可能です。 なお、旧マークの場合は、洗濯機で洗えるか、手洗いができるかが見た目でおわかりになるかと思いますが、新マークの場合は、どちらも桶に水が入っている状態がベースとなっています。 見分け方は、まず数字が書いてあれば洗濯機。そして数字は水温、桶の下に横棒が1本あれば「標準よりも弱めに洗う」、横棒が2本あれば「非常に弱い力で洗う」という意味になります。 また、桶に数字ではなく手のマークの場合は「水温は40度までが限度の手洗い」という認識で問題ありません。 しかし、桶のマークに×印がついている場合は家庭での洗濯はできませんので、クリーニング店に相談をしましょう。 では、次に、洗濯表示がない場合の見分け方についてご紹介していきます。こちらはあくまでも基本的な見分け方ですので、不安のある方は販売店やクリーニング店に問合せてみることをおすすめします。

洗濯表示がない場合1:ポリエステル

素材がポリエステルと表示されている場合は、手洗いはもちろん、洗濯機で洗えることが多く、陰干しでも1日~2日あれば中まで乾かすことができます。ただし、ポリエステルは水には強いですが熱には弱いですので、乾燥機を使うことは避けましょう。

洗濯表示がない場合2:ウレタンフォーム

いわゆる「低反発クッション」といったウレタンフォームのクッションについては、基本的に洗濯はできません。なぜなら、ウレタンフォームは水を含むと重くなったり、ボロボロと形が崩れて劣化する可能性が高いからです。ウレタンフォームは紫外線に当たると劣化する性質もあるため、風通しの良い場所で陰干しをする程度にしておきましょう。

洗濯表示がない場合3:ビーズ

ビーズクッションのビーズには洗濯のできるポリスチレン(スチロール樹脂)が使用されていることが多いのですが、中にはポリウレタンが含まれているものもあるため、その場合は前述のウレタンフォームと同様の現象が起こり得るため洗濯はできません。 洗える素材の場合は、洗濯機で洗濯ができますが、万が一布地の部分に破れなどがありビーズが飛び出してしまった場合は洗濯機もろとも取返しのつかないことになりかねません。そのため、洗濯する場合は布地にほつれなどがないか十分にチェックをした上で、目の細かいネットに入れて洗濯することをおすすめします。

洗濯表示がない場合4:ダウン・フェザー

クッションから鳥の羽と思われるものが出ている、縫い目から見えている、といった場合はダウンやフェザーなどの可能性が高いでしょう。こちらは洗濯できないケースがほとんどですので、手のひらで軽く叩いて空気を含ませ、天候の良い日に陰干しすることをおすすめします。

クッション洗濯の基本:手洗い編

ここからは実際に洗濯の方法について解説していきます。 「手洗い可」になっているものや、「洗濯機可」となっていても型崩れやピンポイント気になる汚れがあるという場合には手洗いがおすすめです。

用意するもの

用意するものは、いわゆる「おしゃれ着用洗剤」と呼ばれる類の中性洗剤と、クッションが入るサイズの洗い桶、あるいは洗面台、ぬるま湯、クッションを包み込めるサイズのバスタオルです。お好みで柔軟剤を使用しても良いでしょう。

手洗いの手順

  • 1.まずは桶にぬるま湯をはり、洗剤を入れます。洗剤の量は軽く泡が立つくらいで大丈夫です。
  • 2.クッションを桶のぬるま湯に浸します。ビーズクッションを手洗いする場合には、念のため目の細かい洗濯ネットに入れてから浸した方が中身が出てしまった際も安心です。
  • 3.クッションがぬるま湯に浸ったら、まんべんなく押洗いします。繰り返し押し洗いをしているうちにぬるま湯に汚れが溶け出してくるかもしれません。
  • 4.「これくらいでいいかな?」というところまで洗えたら、ぬるま湯を捨て、水を替えてすすぎを行います。洗剤が残らないようにしっかりとすすぎましょう。この後、柔軟剤を溶かしたぬるま湯にクッションを浸すとよりふんわりとした仕上がりになります(注:素材にもよります)。
  • 5.しっかりと水気を絞ったら、バスタオルでクッションを包んでタオルドライをします。型崩れなどがあまり気にならないクッションであれば、洗濯機で30秒程度を目安に軽く脱水をかけても良いでしょう。

クッション洗濯の基本:洗濯機編

続いては、洗濯機を使ったクッションの洗濯方法をご紹介します。手洗いに比べるとかなりラクに洗濯ができますので、こまめに洗濯をしたいという方はあらかじめ「洗濯機可」のクッションに絞ってクッション選びをしておいても良いかもしれません。

用意するもの

用意するものは、こちらもいわゆる「おしゃれ着用洗剤」と呼ばれる類の中性洗剤と、洗濯ネット、お好みで柔軟剤を使用しても構いません。

洗濯機洗いの手順

  • 1.まず、洗濯ネットにクッションを入れます。これはクッションを洗濯機で洗うと中の詰め物が片寄ってしまうためです。そのため、洗濯ネットはなるべくクッションにジャストサイズのものを使いましょう。
  • 2.洗剤やお好みで柔軟剤を入れ、洗濯機を回します。「ドライ」「手洗い」「おしゃれ着」など、最も優しく洗えるコースを選択してください。もし可能であれば、すすぎが終わった時点で運転を停止させるように設定をしてください。
  • 3.すすぎが完了した時点で一旦洗濯機からクッションを取り出し、形を整えます。
  • 4.30秒ほど脱水を行います。長く脱水をかけすぎる形が崩れてしまうので注意してください。

クッションは「日陰で平干し」が基本!

洗濯が終わったら、クッションを干しましょう。詰め物の劣化や型崩れを防ぐために、できるだけ風通しの良い日陰で平干しすることを心掛けてください。 最近ではセーターなどを平干しできるネットなども販売されているので、そういったものを利用したり、洗濯の竿を2本並行に並べ、そこにクッションを置くという方法もあります。 平干しが難しい場合は、洗濯ばさみで吊り干しをすることになるかと思いますが、その場合は時々吊る向きを変えて型崩れを防ぎましょう。 ポリエステルの場合は1日で中まで乾くこともありますが、確実にしっかりと乾かすために、できれば2~3日かけて干すことが理想的です。

クッションの洗濯頻度はカバーと本体で分けよう!

クッションの洗濯方法についてご紹介してきましたが、洗濯頻度はどのくらいが良いのかも気になるところではないでしょうか。 もちろん何かをこぼしてしまうなど明らかに汚れてしまった場合はすぐに洗濯することをおすすめしますが、これといって、目立った汚れがない場合でも、カバーは少なくとも月に1~2回程度は洗濯したいところです。毎日枕のように使用している場合は週1回程度でも良いでしょう。 クッション本体については、洗濯のしすぎも型崩れや素材の劣化に繋がるため、3カ月に1回程度の頻度がおすすめです。夏場は汗がしみこむことも多く、また洗濯も早く乾くため、月に1回程度洗濯しておくとより気持ちよく使うことができるでしょう。

クッションの購入時にはお手入れ方法を必ずチェックしよう!

クッションにはさまざまな素材が使用されていますが、身体に密着させることも多い分、できれば定期的に、あるいは汚れた時にすぐにお手入れができるものを選んでおくのが良いでしょう。 また、洗濯が難しい素材であっても、購入時にあらかじめ販売店にお手入れの方法を聞いておくと安心です。 イケヒコオンラインショップでも、さまざまな種類のクッションをご用意しております。また、各商品には洗濯表示を掲載しておりますので、お手入れについて気になる方も安心してご購入いただけます。メールでのお問合せにも対応しておりますので、商品についてご不明点がございましたらお気軽にお問合せください。