こたつ布団のお手入れを簡単に!“分解できる”こたつ布団「スパット」ができるまで 更新日: 2022-11-28 投稿日: 2022-09-21 こたつ商品開発ストーリー 開発者:庄司 真(しょうじ まこと) 入社当時からこたつ布団のモノづくりに携わり続けて20年超。モノづくりにつながるヒントを探し続け、常に新しいことを考えている。 目次1 煩雑なこたつ布団のお手入れ2 分解してつなぐ、が難しい3 更に便利に使いやすく 煩雑なこたつ布団のお手入れ 「こたつ布団まわりの掃除…。あれって、自分でやってみると本当に面倒で。」 たくさんのこたつ布団に囲まれた展示場の一角で、商品を手にしながら語るのは、イケヒコ・コーポレーションのこたつ布団の商品担当、庄司。 入社以来こたつ布団の開発・製造に携わってきた。 庄司は、画期的な仕様のこたつ布団“分解してつなげられる”こたつ布団「スパット」シリーズを開発。 「実際に、こたつの場所にいざ掃除機をかけようとするじゃないですか。 そうすると、まずテーブルの上に置いているお茶などをこぼれないように外すところから始まって、垂れている四か所のお布団をテーブルの上に乗せる。そして掃除機をかけて、また布団を元に戻し、テーブルの上に置いていたものを整えて…。この一連の作業が、本当に面倒なんです。」 なるほど、想像しながら聞くとまさしく、掃除機をかけるだけでも手間が多く、わずらわしい。ましてや洗濯など、こたつの天板を外して、洗って、干して…と、面倒の極みに感じる。 実際に、消費者アンケートで一般の方が感じているこたつ布団に対する不満を調査してみると、掃除のしにくさや、洗濯しにくさ、などに対する不満がたくさんでてきた。 そこで、そのころ社内でスタートしたばかりの活動”モノづくりミーティング”の11名のメンバーに対して、このこたつ布団に対する不満について話してみると、メンバーから共感の声が。 「自分もこたつは好きだけど、手入れが面倒そうだから使ってなかった。」 これからは共働きで時間も節約したいから、お手入れ簡単なこたつができないかな?」 「共働き・キレイ好き・家族の時間、を増やせるような商品を作りたい!」と。 「どうにかこたつ布団のお手入れを簡単にする方法はないか、とみんなで色々考えました。 ふと、ジョイントマットが目に入った時、“こんな風に汚れた部分だけ取り外せて、洗って、またそこにはめることができればいいんじゃないか?”、というアイデアがでて…。」 “分解できて、またつなげられる”こたつ布団の発想はここから始まった。 こたつ布団スパットの商品ページはこちら > (分解できてまたつなげられる、お掃除楽々こたつ布団「スパット」シリーズ) 分解してつなぐ、が難しい では、どのようにして従来のこたつ布団を分解し、つなげられるような仕様にするのか? 普通はたれ部分をめくりながら掃除機をかけるが、こたつの天板を境に1/3の垂れ部分だけをスッと外すことができれば手間をかけずに掃除機をかけられる。それに、縦長の1/3の大きさの布団なので、家庭用の洗濯機でも簡単に洗うことができる。 このアイデアをもとに、こたつの空間を囲む約2メートル四方のこたつ布団を縦長に1/3ずつ分解する、と決めた。もちろん、天板を動かさずにファスナーで取り外しができるように、幅を計算し3枚を分解できるように計算。問題はここからー。 「分解したものをつなぐ方法は、ファスナーに決めました。 ボタンだと隙間が空くし、面ファスナーのテープだと頻度を重ねるとくっつきにくくなるからです。ただ、このファスナーをかませながらお布団を縫製することが難しくて。」 試行錯誤の後、パイピングといわれるロープ状のテープを使って、ファスナーをこたつ布団のパーツの端に縫製することに。こうすることで、側生地の加工もでき、ファスナーを開け閉めするときもかみにくく取り付けられた。 (工夫を重ねて実現したファスナー部分の縫製) 更に便利に使いやすく お客様の使い勝手を追求した「スパット」こたつ布団。初年度、数社の店舗に販売チャレンジしてもらい、認知度が皆無に等しい中、健闘した実績を残す。 「もっと最近のライフスタイルの多様化にも合う、様々な生活シーンで使ってもらえるようなこたつ布団に進化させたい。」 そう考えた庄司は、四隅にスリットを入れることでタレが邪魔になりにくい省スペースタイプや、ダイニングこたつ、テレワークに便利なパーソナルこたつなど、お客様のニーズに合わせて更なる改良を試みる。 「省スペース仕様にすることで、4か所の垂れ部分ごとに分解でき、汚れた場所だけお手入れすることができます。またその垂れ部分は人がこたつに入った時によりフィットしくつろげるように、末広がりの台形にデザインしています。 天板の下部分については、天板がズレにくいようにすべりにくい加工を施しました。 また、冬空の元お洗濯の際は部屋干しになることも想定して、生乾き臭の元となるモラクセラ菌に効果がある機能性綿を使用しています。更に、洗い替えのための垂れ部分を+1枚セットしました。これで安心してお洗濯ができます!」 こたつ布団スパットの商品ページはこちら > (ファスナーや省スペース、天板の滑り止め…改善はつづく) 使う人にとってより快適なこたつ生活とは…、を考えたこたつ布団「スパット」シリーズ。 その開発の根底にある想いは、庄司自身が感じる、“こたつに家族が集まり暖をとる”、”人と人とがつながる温かさ”。 「競争し市場の奪い合いをするのではなく、こたつを好きだと言ってくれる人を増やしたい。お客様の困り事を解決し、実際使ってみてもらってその良さをを感じてほしい。」 庄司のこたつファンへのチャレンジは、これからも続くー。 こたつ布団スパットの商品ページはこちら > The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 イケヒコ編集部 イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 最新記事 by イケヒコ編集部 (全て見る) ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第5回ミーティング イベントレポート - 2024.07.30 ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第4回ミーティング イベントレポート - 2024.06.27 ものづくりラボ-room2- カラフルブロック新色考案 第3回ミーティング イベントレポート - 2024.06.14 関連記事: 【徹底比較】イケヒコのこたつ布団おすすめ13選 【こたつ布団の選び方】サイズ目安や種類を解説! 【こたつ布団】 正方形と長方形どっちが正解?おしゃれで快適なこたつ空間をつくる方法 ソファーの下にラグを敷いても大丈夫?
開発者:庄司 真(しょうじ まこと) 入社当時からこたつ布団のモノづくりに携わり続けて20年超。モノづくりにつながるヒントを探し続け、常に新しいことを考えている。 目次1 煩雑なこたつ布団のお手入れ2 分解してつなぐ、が難しい3 更に便利に使いやすく 煩雑なこたつ布団のお手入れ 「こたつ布団まわりの掃除…。あれって、自分でやってみると本当に面倒で。」 たくさんのこたつ布団に囲まれた展示場の一角で、商品を手にしながら語るのは、イケヒコ・コーポレーションのこたつ布団の商品担当、庄司。 入社以来こたつ布団の開発・製造に携わってきた。 庄司は、画期的な仕様のこたつ布団“分解してつなげられる”こたつ布団「スパット」シリーズを開発。 「実際に、こたつの場所にいざ掃除機をかけようとするじゃないですか。 そうすると、まずテーブルの上に置いているお茶などをこぼれないように外すところから始まって、垂れている四か所のお布団をテーブルの上に乗せる。そして掃除機をかけて、また布団を元に戻し、テーブルの上に置いていたものを整えて…。この一連の作業が、本当に面倒なんです。」 なるほど、想像しながら聞くとまさしく、掃除機をかけるだけでも手間が多く、わずらわしい。ましてや洗濯など、こたつの天板を外して、洗って、干して…と、面倒の極みに感じる。 実際に、消費者アンケートで一般の方が感じているこたつ布団に対する不満を調査してみると、掃除のしにくさや、洗濯しにくさ、などに対する不満がたくさんでてきた。 そこで、そのころ社内でスタートしたばかりの活動”モノづくりミーティング”の11名のメンバーに対して、このこたつ布団に対する不満について話してみると、メンバーから共感の声が。 「自分もこたつは好きだけど、手入れが面倒そうだから使ってなかった。」 これからは共働きで時間も節約したいから、お手入れ簡単なこたつができないかな?」 「共働き・キレイ好き・家族の時間、を増やせるような商品を作りたい!」と。 「どうにかこたつ布団のお手入れを簡単にする方法はないか、とみんなで色々考えました。 ふと、ジョイントマットが目に入った時、“こんな風に汚れた部分だけ取り外せて、洗って、またそこにはめることができればいいんじゃないか?”、というアイデアがでて…。」 “分解できて、またつなげられる”こたつ布団の発想はここから始まった。 こたつ布団スパットの商品ページはこちら > (分解できてまたつなげられる、お掃除楽々こたつ布団「スパット」シリーズ) 分解してつなぐ、が難しい では、どのようにして従来のこたつ布団を分解し、つなげられるような仕様にするのか? 普通はたれ部分をめくりながら掃除機をかけるが、こたつの天板を境に1/3の垂れ部分だけをスッと外すことができれば手間をかけずに掃除機をかけられる。それに、縦長の1/3の大きさの布団なので、家庭用の洗濯機でも簡単に洗うことができる。 このアイデアをもとに、こたつの空間を囲む約2メートル四方のこたつ布団を縦長に1/3ずつ分解する、と決めた。もちろん、天板を動かさずにファスナーで取り外しができるように、幅を計算し3枚を分解できるように計算。問題はここからー。 「分解したものをつなぐ方法は、ファスナーに決めました。 ボタンだと隙間が空くし、面ファスナーのテープだと頻度を重ねるとくっつきにくくなるからです。ただ、このファスナーをかませながらお布団を縫製することが難しくて。」 試行錯誤の後、パイピングといわれるロープ状のテープを使って、ファスナーをこたつ布団のパーツの端に縫製することに。こうすることで、側生地の加工もでき、ファスナーを開け閉めするときもかみにくく取り付けられた。 (工夫を重ねて実現したファスナー部分の縫製) 更に便利に使いやすく お客様の使い勝手を追求した「スパット」こたつ布団。初年度、数社の店舗に販売チャレンジしてもらい、認知度が皆無に等しい中、健闘した実績を残す。 「もっと最近のライフスタイルの多様化にも合う、様々な生活シーンで使ってもらえるようなこたつ布団に進化させたい。」 そう考えた庄司は、四隅にスリットを入れることでタレが邪魔になりにくい省スペースタイプや、ダイニングこたつ、テレワークに便利なパーソナルこたつなど、お客様のニーズに合わせて更なる改良を試みる。 「省スペース仕様にすることで、4か所の垂れ部分ごとに分解でき、汚れた場所だけお手入れすることができます。またその垂れ部分は人がこたつに入った時によりフィットしくつろげるように、末広がりの台形にデザインしています。 天板の下部分については、天板がズレにくいようにすべりにくい加工を施しました。 また、冬空の元お洗濯の際は部屋干しになることも想定して、生乾き臭の元となるモラクセラ菌に効果がある機能性綿を使用しています。更に、洗い替えのための垂れ部分を+1枚セットしました。これで安心してお洗濯ができます!」 こたつ布団スパットの商品ページはこちら > (ファスナーや省スペース、天板の滑り止め…改善はつづく) 使う人にとってより快適なこたつ生活とは…、を考えたこたつ布団「スパット」シリーズ。 その開発の根底にある想いは、庄司自身が感じる、“こたつに家族が集まり暖をとる”、”人と人とがつながる温かさ”。 「競争し市場の奪い合いをするのではなく、こたつを好きだと言ってくれる人を増やしたい。お客様の困り事を解決し、実際使ってみてもらってその良さをを感じてほしい。」 庄司のこたつファンへのチャレンジは、これからも続くー。 こたつ布団スパットの商品ページはこちら >