い草をドライフラワーとしてインテリア小物に。 自然の香りと効果を感じる「フレグラス」ができるまで 投稿日: 2022-12-13 い草商品開発ストーリー 開発者:入社6年目で仲良し同期の二人。 左:坂崎 郁恵(さかざき いくえ)/ 企画部所属。おっとりとした人柄でその場の雰囲気をやさしく包む。 右:鹿田 葵(しかだ あおい)/ コネクト部所属。テンポ良い会話でいつも自然とチームの中心的存在に。 (い草のフレグラス) どこか懐かしく、やさしい自然の香りが漂うい草の「フレグラス」。 カラーリングされたい草のスティックは、和風だけでなく、今人気の北欧インテリアやホワイトインテリアなどにも良く合う。直線のフォルムはリードディフーザーのようでもあり、お部屋に彩りを添える。 このおしゃれなインテリア雑貨である「フレグラス」の材料は、なんと、『畳』の材料であるい草。い草でつくったこのオシャレな雑貨。 一体どんなきっかけでこの商品が生まれたのか、その開発に携わったお二人に話を聞いた。 目次1 販売店様との開発ミーティングで生まれたアイデア2 フレグラスを商品化するまでの試行錯誤3 お客様に伝わる売り場づくり4 お客様の声からさらに広がる 販売店様との開発ミーティングで生まれたアイデア 坂崎「この商品は、私たちだけで作ったものではなく、販売店様との研修の中で生まれた商品なんです」 3年ほど前に実施された販売店様とイケヒコの合同社員研修。 日頃店頭に立たれている店舗担当者様とイケヒコの社員との合計約20名が集まった。 売り手と作り手が共同で商品の開発に挑み、店頭の販促まで一気通貫でやり遂げるというユニークな研修。メンバーはほとんどが20代の若手社員。会社という枠を越え、従事している業務の枠を越えた、まさに“越境”的社員研修。その研修の中でどのようなきっかけでこの商品の芽は生まれ、育っていったのか。 鹿田「まず私たちの土台であるい草について、お店の方々に知っていただこうということになりました。みんなで一緒に田植えの経験をしたんです。冬の田んぼは、もう本当に冷たくて! さらにい草の勉強会も開かせていただいきました。 そうすると店舗のみなさんから『い草には人に良い効果がたくさん!やっぱり、い草っていいね!』という嬉しいお声をいただきました。そこでチームごとに1つずつい草の商品アイデアを出すことになりました。」 メーカーの社員と小売業の社員がミックスになった4~5名のチームで、新商品開発について話し合いを進めていった。店舗側はヘルス&ビュ―ティ部門の方やペット部門の方、イケヒコは企画担当や商品担当など、様々な業務に携わるメンバーから多種多様なアイデアがでた。 (その頃の検討会を思い出しながら) 坂崎「チーム内ではいろんな意見がでました。普段、イケヒコ社内ではなかなか出ない“い草の蚊取り線香”や“サンシェード”などのアイデアなんかも・・・。 どれを1番と決めて商品化するのか検討する際、決め手となったのは、(1)普段簡単に手に取ることができる、(2)い草の自然の効能を活かせる商品、ということ。 それで、この商品にに決まったのです。」 置き場所を問わず身近に感じられて、い草の香りや消臭力、空気浄化力を活かせる、ということで商品候補が決まった。 ネーミングは、『フレグランス』(芳香剤)+『グラス』(草)をミックスさせて「フレグラス」に。 い草フレグラスを詳しく見る > フレグラスを商品化するまでの試行錯誤 私たちが通常作らない分野での商品開発。こだわるポイントも普段とは勝手が異なる。 まず、商品の長さは70cmとした。 70cmくらいあったほうが、玄関や部屋の片隅に置いてもひとつのオブジェとして、目に留まるくらいの存在感がでる。また、70cm位の長さの原草は、通常ラグカーペットには使わない長さで活用が難しい長さ。その有効活用にもなると考えた。 鹿田「活用しにくく廃棄されることもある短いい草を有効活用できる物づくりは、一緒に開発に取組んだ店舗様自身のサスティナブルへの考え方にも通じるところだったと思います。」 この商品は、そのまま単品で飾られることもあるが、色をミックスさせたりドライフラワーなどと組み合わせたりすることも考えられる。触る際に出来る限り手が汚れないように、表面の染土の残りが少なく、色が落ちにくい無染土のい草を使用することに。 坂崎「商品はパッケージまで完成してはじめて商品となります。まず自然のい草の良さに合うように、ナチュラルな雰囲気のもので、なおかつ破れにくい強い紙にすること。表には窓をつけて、中のい草が見える仕様にしました。」 パッケージからお客様が商品を取り出す時にい草がバラバラと散らばらないよう、い草の束をゴムでしばった。その際、い草のどちらが先端でどちらが根なのかが分かるように、先端は透明のゴムで根の方は黒いゴムで括った。根の方には『こちらが根のほうです。下にしてご使用ください』と書いた小さなメッセージを挟むことに。 坂崎「小さなことですが、い草の先端はもろく弱いので、こうすることでお客様が迷わず正しい向きでご使用いただけ、い草が折れにくく飾っていただくことができます。」 い草フレグラスを詳しく見る > (お客様にご使用いただくまでにも気を配って) (7色ある中でも特に人気なのがイエローとグリーン) お客様に伝わる売り場づくり いよいよ商品が完成。2月から3月にかけてインテリア売場で販売がスタート。 これまで夏のイメージが強かったい草。 この「フレグラス」は、年間販売できる商品としてそのイメージを一新した。 準備したパンフレットや販促パネルを使って、店頭で売場が作られた。店舗メンバーも、自ら開発に携わった商品。自然と販売にも力が入る。 インテリア売場だけではなく、ガーデニングの売場にも陳列されたお店もあった。また、花瓶に挿して実際の使用イメージが見えるように工夫。サイドネットに掛けただけでなく、通りかかるお客様に伝わるように工夫された売場は好評で、高い実績を出すことが出来た。 鹿田「お店の方と一緒に開発した商品。私たちが思ってた以上の工夫された売り場つくりをみなさんにしていただきました。お客様に伝えたい売り方ができた実感があります。」 い草フレグラスを詳しく見る > (ナチュラルな風合いがドライフラワーとの組合せにも合う) お客様の声からさらに広がる 使っているお客様の声やSNSの投稿などに、「もっと短いものがあってもいいのでは」という声が出るようになってきた。実際花瓶などに挿す際に、長さを切って整えながら使う方が多く見受けられ、そこで、30cmの短いい草も追加することに。さらに充実したラインナップになった。 坂崎「フレグラスを通じて、新しい発想の大切さと、それをお客様に伝える難しさを体験できました。これからもお客様により響く、商品をつくっていきたいです。」 たくさんのことを店舗の方と共に経験した、若い二人のチャレンジは続く。 「い草フレグラス」のコーディネート例はこちら > The following two tabs change content below.この記事を書いた人最新の記事 イケヒコ編集部 イケヒコ公式オンラインショップのブログを2021年6月より開設しました。 インテリアのお手入れ方法や、おすすめ商品の紹介、コーディネートの提案などを中心に情報発信しております。 会社概要を見る > 最新記事 by イケヒコ編集部 (全て見る) 敬老の日におすすめ!実用的な日用品プレゼント6選をご紹介 - 2023.08.25 こたつ布団がずれない方法。対策やおすすめのズレ防止こたつ布団をご紹介 - 2023.08.24 い草寝具商品開発担当が本気で選ぶ!おすすめい草寝具10選 - 2023.08.04 関連記事: こたつ布団のお手入れを簡単に!“分解できる”こたつ布団「スパット」ができるまで クッションの臭い対策を紹介 まったく新しいインテリア、「い草フレグラス」オススメの使い方 繋がるものづくり-い草ラグ生産者 野口俊幸さんが語る、お客様を裏切らないものづくり-
開発者:入社6年目で仲良し同期の二人。 左:坂崎 郁恵(さかざき いくえ)/ 企画部所属。おっとりとした人柄でその場の雰囲気をやさしく包む。 右:鹿田 葵(しかだ あおい)/ コネクト部所属。テンポ良い会話でいつも自然とチームの中心的存在に。 (い草のフレグラス) どこか懐かしく、やさしい自然の香りが漂うい草の「フレグラス」。 カラーリングされたい草のスティックは、和風だけでなく、今人気の北欧インテリアやホワイトインテリアなどにも良く合う。直線のフォルムはリードディフーザーのようでもあり、お部屋に彩りを添える。 このおしゃれなインテリア雑貨である「フレグラス」の材料は、なんと、『畳』の材料であるい草。い草でつくったこのオシャレな雑貨。 一体どんなきっかけでこの商品が生まれたのか、その開発に携わったお二人に話を聞いた。 目次1 販売店様との開発ミーティングで生まれたアイデア2 フレグラスを商品化するまでの試行錯誤3 お客様に伝わる売り場づくり4 お客様の声からさらに広がる 販売店様との開発ミーティングで生まれたアイデア 坂崎「この商品は、私たちだけで作ったものではなく、販売店様との研修の中で生まれた商品なんです」 3年ほど前に実施された販売店様とイケヒコの合同社員研修。 日頃店頭に立たれている店舗担当者様とイケヒコの社員との合計約20名が集まった。 売り手と作り手が共同で商品の開発に挑み、店頭の販促まで一気通貫でやり遂げるというユニークな研修。メンバーはほとんどが20代の若手社員。会社という枠を越え、従事している業務の枠を越えた、まさに“越境”的社員研修。その研修の中でどのようなきっかけでこの商品の芽は生まれ、育っていったのか。 鹿田「まず私たちの土台であるい草について、お店の方々に知っていただこうということになりました。みんなで一緒に田植えの経験をしたんです。冬の田んぼは、もう本当に冷たくて! さらにい草の勉強会も開かせていただいきました。 そうすると店舗のみなさんから『い草には人に良い効果がたくさん!やっぱり、い草っていいね!』という嬉しいお声をいただきました。そこでチームごとに1つずつい草の商品アイデアを出すことになりました。」 メーカーの社員と小売業の社員がミックスになった4~5名のチームで、新商品開発について話し合いを進めていった。店舗側はヘルス&ビュ―ティ部門の方やペット部門の方、イケヒコは企画担当や商品担当など、様々な業務に携わるメンバーから多種多様なアイデアがでた。 (その頃の検討会を思い出しながら) 坂崎「チーム内ではいろんな意見がでました。普段、イケヒコ社内ではなかなか出ない“い草の蚊取り線香”や“サンシェード”などのアイデアなんかも・・・。 どれを1番と決めて商品化するのか検討する際、決め手となったのは、(1)普段簡単に手に取ることができる、(2)い草の自然の効能を活かせる商品、ということ。 それで、この商品にに決まったのです。」 置き場所を問わず身近に感じられて、い草の香りや消臭力、空気浄化力を活かせる、ということで商品候補が決まった。 ネーミングは、『フレグランス』(芳香剤)+『グラス』(草)をミックスさせて「フレグラス」に。 い草フレグラスを詳しく見る > フレグラスを商品化するまでの試行錯誤 私たちが通常作らない分野での商品開発。こだわるポイントも普段とは勝手が異なる。 まず、商品の長さは70cmとした。 70cmくらいあったほうが、玄関や部屋の片隅に置いてもひとつのオブジェとして、目に留まるくらいの存在感がでる。また、70cm位の長さの原草は、通常ラグカーペットには使わない長さで活用が難しい長さ。その有効活用にもなると考えた。 鹿田「活用しにくく廃棄されることもある短いい草を有効活用できる物づくりは、一緒に開発に取組んだ店舗様自身のサスティナブルへの考え方にも通じるところだったと思います。」 この商品は、そのまま単品で飾られることもあるが、色をミックスさせたりドライフラワーなどと組み合わせたりすることも考えられる。触る際に出来る限り手が汚れないように、表面の染土の残りが少なく、色が落ちにくい無染土のい草を使用することに。 坂崎「商品はパッケージまで完成してはじめて商品となります。まず自然のい草の良さに合うように、ナチュラルな雰囲気のもので、なおかつ破れにくい強い紙にすること。表には窓をつけて、中のい草が見える仕様にしました。」 パッケージからお客様が商品を取り出す時にい草がバラバラと散らばらないよう、い草の束をゴムでしばった。その際、い草のどちらが先端でどちらが根なのかが分かるように、先端は透明のゴムで根の方は黒いゴムで括った。根の方には『こちらが根のほうです。下にしてご使用ください』と書いた小さなメッセージを挟むことに。 坂崎「小さなことですが、い草の先端はもろく弱いので、こうすることでお客様が迷わず正しい向きでご使用いただけ、い草が折れにくく飾っていただくことができます。」 い草フレグラスを詳しく見る > (お客様にご使用いただくまでにも気を配って) (7色ある中でも特に人気なのがイエローとグリーン) お客様に伝わる売り場づくり いよいよ商品が完成。2月から3月にかけてインテリア売場で販売がスタート。 これまで夏のイメージが強かったい草。 この「フレグラス」は、年間販売できる商品としてそのイメージを一新した。 準備したパンフレットや販促パネルを使って、店頭で売場が作られた。店舗メンバーも、自ら開発に携わった商品。自然と販売にも力が入る。 インテリア売場だけではなく、ガーデニングの売場にも陳列されたお店もあった。また、花瓶に挿して実際の使用イメージが見えるように工夫。サイドネットに掛けただけでなく、通りかかるお客様に伝わるように工夫された売場は好評で、高い実績を出すことが出来た。 鹿田「お店の方と一緒に開発した商品。私たちが思ってた以上の工夫された売り場つくりをみなさんにしていただきました。お客様に伝えたい売り方ができた実感があります。」 い草フレグラスを詳しく見る > (ナチュラルな風合いがドライフラワーとの組合せにも合う) お客様の声からさらに広がる 使っているお客様の声やSNSの投稿などに、「もっと短いものがあってもいいのでは」という声が出るようになってきた。実際花瓶などに挿す際に、長さを切って整えながら使う方が多く見受けられ、そこで、30cmの短いい草も追加することに。さらに充実したラインナップになった。 坂崎「フレグラスを通じて、新しい発想の大切さと、それをお客様に伝える難しさを体験できました。これからもお客様により響く、商品をつくっていきたいです。」 たくさんのことを店舗の方と共に経験した、若い二人のチャレンジは続く。 「い草フレグラス」のコーディネート例はこちら >